[コメント] さよならみどりちゃん(2004/日)
彼がこれ以上自分に与えてくれないと分かっているのに、それでも期待してしまうヒロイン。その気持ちはよくわかる。なぜなら僕も「期待してしまう男」だから。[新宿トーア]
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
ユタカを「都合のいい男」だと切り捨てるのは簡単だけれども、なぜゆうこがそんな彼にいつまでもしがみついていたのか、それは「みどりちゃん」の存在ゆえだったと思う。
顔も見たことのない、本当にいるのかどうかも分からない「みどりちゃん」。ゆうこは、その“亡霊”に取りつかれていたんだろう。“亡霊”と張り合っている自分が、不安でたまらなかったんだろう。だから、生身の人間である自分に、ユタカが何かを与えてくれないものかと、期待していたんだろう。
最後の最後で、ようやく「みどりちゃん」の実在を知ったゆうこ。最後のセックスの後で去っていったユタカを追わなかったのは、みどりちゃんもまた生身の人間であることが分かったから。みどりちゃんが実在する女の子だから、もう期待しなくてもよくなったから。
ユタカを吹っ切れたというよりも、みどりちゃんの亡霊を吹っ切れたんだね。だから「さよならみどりちゃん」なんだね。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (7 人) | [*] [*] [*] [*] [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。