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[コメント] ゆれる(2006/日)

兄から弟へ&弟から兄への愛と憎しみの表裏一体っぷりとか、オダジョーたち兄弟&伊武たち兄弟の関係性の類似っぷりとか、オダジョーの部屋のテレビ上にさりげなく飾られていたマイルスのレコードジャケットとか、
tredair

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







いろいろと見どころ考えどころどうでもいいお洒落どころがあるのだけど、なんていうのだろ、いちばん心に残ったのは兄による「俺は(お前と違って)モテないんだよ」といった感じの台詞。最後の面会シーンでその言葉が出て来た瞬間「やっぱりそこだったんだ、うん、そこだよね」と思った。

ひとことで言えば「兄弟姉妹は同じくらいのモテ度であるほうがよい」ということだろうか。

この手の兄弟姉妹愛憎モノって(大昔からある童話等も含めて)たいていそう。容姿とか才能とか立場とか様々な嫉妬要因はあるのだけど、最終的な引き金はたいていその「異性(ひとによってはもちろん同性でもよいんだけど)を性的にも惹きつけられる力を持っているかどうか」の部分であることが多いような気がする。

モテと非モテ。非処女(非素人童貞)と処女(素人童貞)。この両者のあいだにある溝は、血が濃ければ濃いほど深淵になる、のっぴきならないものになる、ということなのかなぁ。

やたらとセクシーで女にかぶさるどころか自主的に跨がってさえもらえる弟と、「生理的に受け付けられなかったということですか?」みたいな言葉を検察官に投げつけられてしまう兄をながめつつ、たいへん暗澹たる気持ちになった。

(評価:★3)

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