[コメント] ラヴソング(1996/香港)
マクドナルドにミッキーマウス。夢の国アメリカ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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ホントにバウ親分はいいですね・・・。「マッサージ嬢とヤクザ」のカップルの絆なんて、クモの糸よりも細く頼りなさげで、それを親分本人が誰よりもわかっていて、「浮気すると殺すぞ」と言いながら、「新しい男を探せ」と突き放す矛盾に、彼の愛の葛藤がにじみ出ていて。心中察してあまりあります。家が買えなくて無念だったでしょう・・・。
どの脇役にもささやかながら、きちんと気配りのある脚本で。「私は一人で生きて行こうとしているのだから、構わないで」と、気丈に胸を張る元婚約者。「(彼女は)エイズなんだ」と言う言葉を残して、娼婦の彼女を故郷に連れて行く英語教師。ウィリアム・ホールデンと一度だけ食事をした事が、生涯の心の支えとなっている主人公の伯母、とその愛犬。
あと好きなのは、NYの街中で自転車に乗ったシウクワンを見かけて、ヒロインが懸命に追おうとするシーン。ロケのカメラワークと編集が実に絶妙で、ドキドキします。自転車のシーンは最初からどれもとても素敵です。
ところで最初は「セックスしながらも友情ってありなのかなあ、欺瞞かなあ」と、ちょっと逡巡しながら見ていたのですが、皮肉にもラストシーンのヒロインの笑顔に、「ようやくなつかしい旧友に巡り会えた安堵」を感じてしまいました。こんなかたちの恋愛も、きっとありなんですね。
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