[コメント] シュレック(2001/米)
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ひさしぶりに復活しましたよ、エディー・マーフィーのしゃべりが。クリス・タッカーにすっかりその座を奪われていましたが、ロバになって王座奪還しました。
始終しゃべりまくって主役を食っちゃったロバ君。どーやって撮ってんだろ?表情や口の動きはかなり細かくセリフとシンクロしてる。でもエディーのシャベリはアドリブ中心のはず。絵コンテとか仕上げてないラフなアニメを見てアフレコしたエディーのアドリブにあわせて、さらにアニメを仕上げるというややこしい作業なのだろうか?CG技術の進歩もすごいが、表情のつけ方は演出する人次第。ひょっとしてエディーからモーション・キャプチャーしてるとか? ロバ君のしぐさ・表情にも釘付け。おなか見せて寝るとこはかわいくてウルウルしちゃう。
映画は、けっこう大人向けというか、アニメ童話のセオリーをことこどく覆す、風刺の効いた小ネタ満載。特に前半はテンポよく痛快に笑えました。いわゆる「美女と野獣」の変形パターン。肝心のラブ・ストーリーだが、これがいまいちな出来。姫のキャラをいじってみたのはおもしろいのだが、「夜」パターンの方は見た目だけでなく、オテンバキャラまでも急にセンシティブになっちゃってそれまでの生き生きした昼キャラが死んでしまった。「外見で差別してはいけない」云々のメッセージなのだろうか。昼キャラでもステレオタイプを逸脱してたから十分だと思ったのに、急にキャラ替えするので観てるこっちはついていけなかった。兵隊に取り囲まれたところで、また「マトリックス」やって全員やっつければ良かったのに。シュレック君も、自分で怪物と言ってるわりには、表情豊かでしゃべりにもユーモアのセンスあり、とても一般人が敬遠するような「怪物」には程遠い魅力的なキャラ。つまり胸を締め付けるような悲恋的状況には成り得ない。結局、「太め好き」で「デブ嫌い」というワシの微妙な偏見的当確ラインをクリアできなかった「夜」キャラだった。
というわけで、ストーリーはそっち置いといて、シニカルなセリフのやりとりとビックリするほど良くできてるCG技術に4点です。
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