[コメント] 英国王のスピーチ(2010/英=豪)
"ライオネルとお呼びください。"
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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ファーストネームを呼び合うことがすなわち信頼の証。
あらすじ、結末は最初からわかっているのだから、この映画はそこに至る過程を楽しむ映画だ。その到達点として、最後に王は「ライオネル」と呼ぶのだろうとばかり思っていたのに、裏切られた。最後の見せ場、開戦のスピーチを感動的に終えてさえ、ローグ呼ばわり。今までの伏線はなんだったんだ!?と思った途端に王妃から飛び出した「ライオネル」。なかなか上手い演出だなぁ。
王が口に出来なかった言葉を王妃が代わりに口にしたあの一言で、(ヨーク公としてなら出来たかもしれないが)王として軽々しく下々のものに親しく声をかけられないもどかしさ、でも本当はファーストネームで呼べるほどに育った信頼の気持ち、そして王と王妃の気持ちが繋がり合っていることを、全部表現できた。
話の筋は見る前からわかっていても、こうした細かい演出で鑑賞後、非常に爽快な気持ちにさせてもらった満足の★4つ。
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