[コメント] レベッカ(1940/米)
ゴシックロマン文学じゃないですか。ポーだろ。お屋敷ホラー。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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初めの独白からもう文学してる。ゴシック屋敷の描写から入る。ローレンス・オリビアのキャラも掴みにくい。ホテルから屋敷に至る描写も見事なら、身分違いの二人を際立たせる演出も手抜きがない。幸せな8mの画面に早くもケンカしている二人を重ねるシーンなど大変おいしい。
使用人頭のダンバース夫人が怖すぎる。梅津かずお先生並みの怖さである。この夫人が崇拝しているレベッカのキャラがまたいまいち捉えにくい。完璧な良家の奥様にして男にすぐ手を出す尻軽女。それでいて夫に自分を殺させようとする女の自尊心。よくわからん。この二人のキャラとローレンス・オリビエが自分がしたと思っている殺人を台詞でくどくど説明している部分がヒチコックらしくない。
しかしまあ、最後まで話で引っ張っていく粘り腰は相変わらずのヒチコック。炎上シーンは黒澤ばりのこだわりで炎がよく映える。あちこち調べるとヒッチコックはこの作品が不満だったらしいが、ヒッチコックらしからぬゴシックホラーの秀作として楽しめました
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