[コメント] 愛のコリーダ(1976/日=仏)
混じりッ気なしの恋。他人のセックス見続けるなんて、退屈の極みと思った自分の物知らずを痛感。不細工な定がエクスタシーの頂点でなんて輝いて見えること。戦争の予感が情念を燃え立たせる。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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色情狂の女中を身請けした男の末路。常識的に男根を切り取るシーンがあるのは知っていたので、それを恐れて今まで見ないで来た。しかし覚悟を決めて観てしまったら、乗る事のる事。大島渚作品の不思議は、どんなに自分と合わない主題の作品でも、最後まで観続けてしまうこと。自分と波長が合いすぎるのかも知れない。定は子供のような笑顔を見せ、吉っつぁんはいつだって優しい。そのふたりの上り詰める最高の越天楽。ここには猟奇の代わりにポエジーがある。「定・吉二人キリ」の血文字なんて最高じゃないか。
ただし、最後のナレーションだけは字幕にとどめて欲しかった。ありゃあぶち壊しだ。
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