[コメント] 猿の惑星(1968/米)
SF映画の金字塔。
SFというジャンルの肝は、「この世界の常識をひっくり返して見せること」にあると思います。そういう意味で、この映画はまさしくSF映画の金字塔であります。
人間であるチャールトン・ヘストンに肩入れして観ているうちに、ふと、「これ(猿と人間の立場)が逆だったら?」と考えたとたん、自分の中にある差別・偏見が浮き彫りにされて、私は激しく動揺しました。《ワトニイ》さんが表明しておられる、主人公への違和感も当然のものだと思います。それは物語の破綻ではなく、作り手の意図するところではないかと私は見ています。(ラスト近くの台詞にある、ザイアス議長から主人公へ向けての批判に、私は作り手の意図を感じました。)
ラストの衝撃度もさることながら、娯楽作品としての力を失うことなく真正面から文明批判してみせたことにこそ、わたしは★5を捧げたいと思います。(そういう視点で改めてリメイク版を観ると、新たな発見があるのかも。)
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