ヴィンセント・ミネリの映画ファンのコメント
ぽんしゅうのコメント |
花嫁の父(1950/米) | 喜びと悔しさ。安堵と寂しさ。祝福と恨み言。見栄と現実。花嫁の父の頭の中は、そんな本音と建前が入り乱れる究極の右往左往状態。茶目っ気あふれるスペンサー・トレイシーのドタバタを笑いながらふと我にかえり、娘を持つ身の私の頬は引きつるのでした。 | [投票] | |
巴里のアメリカ人(1951/米) | ずいぶんぬるい展開だなと睡魔をこらえて眺めていたら、最後の20分で画面が覚醒する。なんと唐突な映画的スケールの飛躍。すべては、このジーン・ケリーとレスリー・キャロンの大演舞を見せたいがための、良く言えば序章、ホンネは時間つぶしだったのか。 [review] | [投票(2)] | |
若草の頃(1944/米) | 別れぎわの消灯やハロウィンの焚火など夜、つまり「危うくも無邪気な背伸び」のシーンが美しい。大人の入口にいる娘(ジュディ・ガーランド)や、まだ幼い少女(マーガレット・オブライエン)にとって、「夜が作り出す記憶」こそが思い出の宝庫だからだろう。 | [投票(2)] | |
バンド・ワゴン(1953/米) | いま観ると、スタンダードサイズで切り取られた画面が右へ左へと動きまわり、いささか性急すぎるようにも、また逆に窮屈そうもに見える。それだけ、踊り歌う彼らを縦横に追うカメラ(視線)フレームの動きが大胆で自由だといことだ。それが演者への信頼の証し。 | [投票(1)] | |
炎の人ゴッホ(1956/米) | むさ苦しくゴツイ風体ながら、生真面目な小心者。その神経質で不器用なゴッホの生き様がカーク・ダグラスの好演でストレートに伝わってくる。今でもゴッホの自画像を見ると、カーク・ダグラスを連想してしまう。 | [投票] |