黒川通利の映画ファンのコメント
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湯を沸かすほどの熱い愛(2016/日) | 「血縁の有無」を絡めた「家族の増減員」という手垢に塗れた感動噺の素材に、手垢に塗れた感動噺ならば忌避してしかるべき細部(たとえば「思春期女性の下着事情」や「尿」)を敢えて仕掛けることで物語の馬力増強を図る。というのが『琥珀色のキラキラ』『チチを撮りに』から一貫する中野量太の方法だ。 [review] | [投票(5)] | |
嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん(2010/日) | やっぱり台詞がよろしくない、恥ずかしい。それは私にとって映画への没入を阻む障害だ。染谷将太でさえ台詞を自分のものにできていない。奔放な語りに見えて「映画的」を獲得することにかけては過去の模範に則りすぎている印象も受ける。けど田畑智子さんがとびっきり可愛く撮られているので堪忍したい。 [review] | [投票(1)] | |
さよなら渓谷(2013/日) | いずこに居を構えても先天的に田舎者である私にとって「東京」という語が喚起するのはもっぱら「コンクリート・ジャングル」「眠らない街」「東京砂漠」「TOKIO」的な風景なのだけれども、それを裏切る渓谷のロケーションがまずよいし、「二人が流れ着いた地も結局は東京」というのもまた象徴的だ。 [review] | [投票(2)] |