島耕二の映画ファンのコメント
寒山拾得のコメント |
リンゴ園の少女(1952/日) | 『そよかぜ』のおもいっきり二番煎じ企画だが、「りんご追分」のヒットで有名になった。本筋はこの頃の邦画にやたら多い歌手志望話で平凡、しかし見明、三井の出鱈目選挙は面白い。 [review] | [投票] | |
十代の性典(1953/日) | 総花的な少女漫画。格差の並列が残酷だが続編ありきでどこまで本気か惑わされるし、なによりクリスチャンの造形が生半可でいけない。撮影はさすが50年代、若尾文子の尻餅や津村悠子の影を追う急ぎ足など見事に決まっており、城下町の描写が丁寧でいい。 | [投票] | |
次郎物語(1941/日) | 話は定番を出ないがキャメラがとてもいい。絵心に溢れときに意欲的でミゾグチを彷彿とさせる。 [review] | [投票] | |
汗(1930/日) | なぜか主演している島耕二の王子と乞食。豪勢な富豪振りで、某麻生太郎の本宅も2万坪あるらしいが、丁度こんな具合に威張り散らすのだろう。映画は傾向映画というには労使協調路線。見処は滝花久子なんと23歳いい愛敬。 [review] | [投票] | |
風立ちぬ(1954/日) | 情けないような凡作。冒頭の風に画架が倒れる有名な件からして、画面に風が立っていない。小説では主人公は常に節子(病人)の後を歩くが、本作では常に先を歩く。杜撰な演出だ。 [review] | [投票] | |
グッドバイ(1949/日) | 自虐的なコメディから太宰印を丁寧に除いているのは、事件への配慮からなのだろうか。それでもグッドバイと去り続ける森雅之の背中をみると、物語と関係のない衝撃を覚える。事情抜きなら、屑屋から令嬢まで凸ちゃん七変化を愉しむ他愛ない作品。彼女はこの頃が一番美しい。 | [投票] | |
宇宙人東京に現る(1956/日) | OP、番傘のアップから始まる雨の夕暮れの駅、改札で常連が出会って入る居酒屋の提灯は「宇宙軒」、カウンターで新聞広げて「また円盤が出ましたよ」。この純和風SFタッチがとてもいい。これで通してほしかったものだ。 [review] | [投票] | |
この父に罪ありや(1937/日) | 名作『路傍の石』と並び称されるも失われた田坂具隆=山本有三『真実一路』3時間の改題短縮版50分。惜しむらくは殆どが前半部分、小杉勇の病死までだからこのタイトルなのだろう。片山明彦はすでに天才子役、滝花久子のベランメエ母さんも芳しい。 | [投票] |