★4 | 冒頭からいい味を出す田中春男に引き込まれつつ、田中絹代のピンチを救う長谷川一夫の理不尽な格好よさに哄笑&惚れ惚れ。クライマックスの通し矢をほとんど音の演出(太鼓・鐘・喚声)だけで押し切ってしまう豪胆さにはたまげるが、それを支えているのは絹代・長谷川のリアクション演技の繊細さだ。 (3819695) | [投票(2)] |
★4 | 敗戦の年、映画は繊細優美な江戸へ回帰する。若者の口から漏れる『恐い』の一言。父から子へ、継がれるべきは勝ち負けより大切な何か。手弱女振りの中に成瀬の芯の強さは光る。 (淑) | [投票(1)] |
★4 | 戦時下の作品でも長谷川一夫は長谷川一夫であった。[Video] [review] (Yasu) | [投票] |
★4 | 生きる様に対する愛情の目線が素晴らしい。大八郎の妻と勘左衛門の弟の心情のうえに大八郎と勘左衛門の物語を見ればその物語は美しさを増す。 (t3b) | [投票] |
★3 | ケレン味たっぷりの日本版『シェーン』といったテイスト。ヒロイックな勘兵衛(長谷川一夫)ばかり立ち過ぎて、お絹(田中絹代)の芝居も通り一遍で深みに欠ける感はある。単純な切り返しだけで通し矢シーンの緊張感を持続させてしまうのはさすが。 (ぽんしゅう) | [投票(1)] |
★3 | 成瀬初の時代劇はいかにもインテリ風の好材。通し矢の競いとは恐れ入る。時代劇の装いはしていても100%スポーツもの。あまりに単純なハナシなので成瀬の微笑が見えそうだ。この作品は終戦直前に完成したという。何となく分かるなあ。 (セント) | [投票] |
★3 | 成瀬としては異色のスポコン時代劇。題材は面白いのだが、白塗りの長谷川、悲愴な市川扇升 、コミカルな田中春男の個性が全く溶け合わず、絹代の印象も希薄な為、まとまりに欠け、誰にも感情移入出来ぬまま話が進んでゆく。それでも音の使いは流石。太鼓と鉦と、ギャラリーのざわめきで表現される通し矢のシーンは見物。 (町田) | [投票(2)] |
★3 | ストーリーはありきたりだけど、人間がしっかり描かれているところはさすが成瀬。登場人物の行動心理が悉く納得できるので、彼らの織り成す人間模様に厚みが出ている。 (緑雨) | [投票] |