★4 | 地中海をめぐりつつ女達が紡ぐ文化史がどこまでも西欧至上主義的でいささか鼻につくことなど、当然マノエル・デ・オリヴェイラ監督は折込済みで、その複眼的に見えて実は単眼でしかない世界観に自戒の念を込めたかのように引かれる幕は圧巻であった。 (ぽんしゅう) | [投票(6)] |
★4 | 観光案内的な形でいながら映画であり続ける離れ業。それは、舳がかき分ける白波や、この世に唯一とり残されたような海上の船など、個々のショットの力にも拠るが、延々と続く歴史解説が、常に誰かの口から語られる事も重要。これは「聴く」事に寄り添う映画。 [review] (煽尼采) | [投票(3)] |
★3 | 各国語が入り乱れる船上での会話の内容が魅力的。それだけにあの幕の引き方には疑問が残る。[シャンテ・シネ1/SRD] (Yasu) | [投票] |
★2 | 美人親子と行くヨーロッパ、船の旅。
断続的な睡魔との闘いの末に、観客は映画のジャンルの変貌(もしくはアッカンベー)を目撃する。ジャーンプ! (たかやまひろふみ) | [投票(2)] |
★3 | ある意味、最後までゆったりしている。鷹揚に構えているのか、単にボケてしまっているのか、どっちかわからなくなるあたりが、この監督の魅力の一つにさえ感じる。 (グラント・リー・バッファロー) | [投票(1)] |
★4 | 子供の時分、夏休みに田舎の親の実家で遠くから響いてくる蝉しぐれにでも耳を傾けているかの如き、そんな時間が流れる。陰り、霞がかった空と海と街。画面に歴史が映っている。波間にしっかり揺れている客船。幕切れには、現実としての惨劇というより、映画としての痛快さを見てしまった。 (鷂) | [投票(1)] |