★3 | 市長(集中権力)が皆のことを思えば思うほど、社会が歪んでいくところが恐ろしい。そして老婆が求める心の拠り所としての教会(宗教)が認められない社会は悲しいし、また怖い。ところでテーマには関係のない話だが、 [review] (KEI) | [投票] |
★3 | ガルシア・マルケス系政治奇譚はたいてい長回しが多用されるもので、カット割りがオーソドックスな本作は逆にユニークに見える処もあるが、結果淡泊。 [review] (寒山拾得) | [投票(1)] |
★4 | クソリアリズムを離れた寓意的でコミカルな権力の弾劾は、グルジアの民のせめてもの抵抗か。破天荒な市長と苦悩する息子を演じ分けたアフタンディル・マハラゼは、奇妙な仕草で民衆をあらぬ方向へ扇動し、歓喜の歌の絶えない平穏な地獄へといざなう。老婆の信ずる教会への道は、老婆のみならず街の成立に加担した総ての者達に用意されていない。 (水那岐) | [投票] |
★4 | この作品がソ連崩壊を招いた映画といわれるのも頷けましたね。 [review] (TM(H19.1加入)) | [投票(1)] |
★5 | 市長(アフタンディル・マハラゼ)のシュールな言動が笑いを誘う。その滑稽さの裏に、良識のベールをまとった醜悪さが見え隠れし、この不気味な男を手放しで笑えぬ重圧が支配する。正に独裁。ときに場違いで、強引で、素っ頓狂な音楽の使い方も不穏を煽る。 (ぽんしゅう) | [投票] |