★5 | キリスト教に限らず欧米の思想を本気で信じている人間は「日本の風土」と対決せざるを得ない。その普遍的な問題の源流を江戸時代初期のキリシタン弾圧に求めたのが原作だ。スコセッシは溝口や黒澤から日本に対する映画上の冷徹な眼を獲得したのだろう。そして傑作と呼ぶに相応しい作品を撮った。 [review] (ジョンケイ) | [投票(2)] |
★4 | 原作既読。原作のままの話の流れ。その意味で★4つ。キチジローの「こんな私でも赦されますか?」の問いに答えられない司祭・ロドリゴ。そして彼の、自分が布教することによって信者が迫害されている、神はどうしてこのような事態を静観なさるのかとの問いには神も答えない。終始沈黙。昔から思うことだが、信仰によって迫害されたり戦争したり、不幸になるくらいなら、この世から宗教なんてなくなればいい、と思ってしまう。 [review] (IN4MATION) | [投票(1)] |
★5 | 原作通り、そして原作の重要な力点を外してない。キリスト教的な一神教と日本人的な宗教観の違いなども、原作とは違う台詞にはなっていたけれどもちゃんと描写されていた。あれって日本人しか分からない理屈だと思っていたけどスコセッシは理解したんだろうか。 原作の再現度が非常に高く素晴らしい。大変満足した。 [review] (すやすや) | [投票(1)] |
★4 | 思わず涙ぐんでしまった予告編を越えなかったのは残念。スコセッシの本気は受け取った。演出★4、物語★4、役者★4 [review] (ぱーこ) | [投票(3)] |
★4 | 「神の沈黙(なぜ神は苦しんでいる者のために救済に現れないのだ)」のような観念的なテーマより、理念のゴリ押しや無理解などが人を歪ませていく圧を暴力的に描いてこそスコセッシ監督の資質だろうに。歳をとってやや達観的になってしまった気がする。 [review] (おーい粗茶) | [投票(7)] |