★5 | 故郷という名の底なし沼。友も隣人も父母も祖父も、青年をこの地から逃がすまいと絡み付いてくる。開け放たれた性欲は閉ざされた沼(村)の中でのみ囁かれる。この汗ばんだ脚本と乾いた撮影の素晴らしい調和。まったくもって隙の無い作品に仕上がっている。 (sawa:38) | [投票(3)] |
★5 | 生ぬるい汗の香りに満ち満ちた、故郷という名の蟻地獄。親さえもがいつか脚に齧りつこうと狙いつづけている。執拗にリフレインされるメロディラインがその陰惨さに拍車をかける。それは永遠に続く祭祀的コミュニティの象徴だ。 [review] (水那岐) | [投票(9)] |
★5 | 周りの現実を真正面に見、人間を知り、ここにはないどこかに出発する。それが青春だろう。素晴らしい秀作。すべての出演者が江藤の門出を祝福している。ラストのバスから見える暗黒は今から何かが始まる原点なんだろう。青年よ、どこにもない場所に行け。 (セント) | [投票(5)] |
★3 | ある意味、黒木和雄の真骨頂な作品。田舎の暮らしの中で、それなりに事件が起こるものの、良く言えばこれだけ淡々と、悪く言えばこれだけかったるい演出なのに、飽きさせないのだから凄い。 江藤潤、ハナ肇、馬渕晴子、浜村純、絵沢萌子ら主要キャストは皆、これ以上無いハマり役だが、ラストの原田芳雄が格別に素晴らしい。あと、土佐弁がやっぱり良いなぁ。['05.6.29DVD] (直人) | [投票] |
★4 | 非常に「アジア」を感じさせる映画。「ここでは無いどこか」への憧れや脱出願望を見事に描いています。
(TM(H19.1加入)) | [投票] |
★3 | 主人公の立場と自分のそれとがまったく違うことに最後まで妥協点を見出せず。豪華絢爛波瀾万丈ならば他人の身の上話も面白かろうが、こんな暗く惨めなのではねえ…。[Video] (Yasu) | [投票] |
★4 | この、暗くて無茶苦茶な物語、を、ここまでバランス良く仕上げた黒木監督の実力はもの凄いものだと、正直感動出来ました。 [review] (甘崎庵) | [投票(4)] |