★5 | 「二三発、やるか」と股間からギターを突き出す大江徹の清々しさよ。このムルソーはママンすら覚えていない。終盤の方向感覚を失った奔放なキャメラに恍惚とさせられる。 (寒山拾得) | [投票(2)] |
★4 | 三波春夫と都はるみの明るい旋律が情報の閘門となって失恋を確証させず、ただ重い気分だけを通用させている。人生には後がないその気分は、魔法のようなダッシュボードのミカンと正露丸その他の重々しい喜劇として感知されている。 [review] (disjunctive) | [投票(1)] |
★3 | ★2.5 この手の映画を見るのは40年ぶりだ。これは見た事がなかった。あちこち破綻だらけでツッコミどころ満載だが、そういう気も起きない。いくつか印象的なシーンがあり見られる。思い込みだけの学生映画みたいだ。 [review] (ぱーこ) | [投票] |
★5 | 真の『ギターを持った渡り鳥』。男は名を捨て、故郷を捨て、ギターのチューニングもしない。しかし、それでも尚、過去からは逃れられない。 [review] (町田) | [投票] |
★5 | 逃げるという行為は行き場があってこそ成立する。しかし大方の逃避は、過去を否定することで未来までも失うという矛盾に気づかずになされる。「今」しか持たない男(大江徹)が迷い込んだ空回り回路に、女(絵沢萌子・中川梨絵)たちも誘い込まれる。 (ぽんしゅう) | [投票(2)] |