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蟻の街のマリア (1958/日)
[Drama]
製作 | 加賀二郎 |
監督 | 五所平之助 |
脚本 | 長谷部慶治 |
撮影 | 竹野治夫 |
美術 | 平川透徹 |
音楽 | 芥川也寸志 |
出演 | 千之赫子 / 南原伸二 / 佐野周二 / 渡辺文雄 / 斎藤達雄 / 夏川静江 |
あらすじ | 蟻のように屑を拾い、その日暮らしを続ける人々が住む隅田川のほとりのバタヤ街。ここにクリスチャンのお嬢さん・北原怜子(千之赫子)が現われ、この街の不幸を根底から救おうと子供たちの世話を始める。街の顔役である「会長」(佐野周二)らはお嬢さんの偽善的思いつきと相手にしなかったが、「先生」(南原伸二)は東京都から立ち退きを迫られるこの街のイメージアップに使おうと彼女を受け入れるのだった。街の子供たちも次第に怜子に心を開いてゆき、この街にかつてなかった大規模なクリスマス・パーティが開かれる。だが、街の人々の立ち退きはもはや決定事項であった…。〔110分/カラー/スコープ・サイズ〕 (水那岐) | [投票] |
北原怜子(さとこ)氏について、蟻の街についてのリアルタイムの丁寧な記録で蒙を啓かれた。美術の素晴らしさは特筆もので、廃品回収業を綿密に再現して本邦50年代を伝えており、まずこれに胸を打たれる(含『愛と希望の街』のネタバレ)。 [review] (寒山拾得) | [投票(1)] | |
単なる令嬢の気紛れではない、蟻の街という世界全てを包み込むようなヒロインの包容力。それは子供たちすらコソ泥や物乞いを何とも思わないこの街を、確かに動かしてゆく力強さを持つ。少年時代の美輪明宏の活発な美少年ぶりが目を引く。 (水那岐) | [投票(1)] | |
クレジットバックの音楽は讃美歌「あめのみつかいの」。序盤はクリスマスの季節で、タイトルロールの千之赫子が、子供たちにパーティの準備で教える歌がこの讃美歌なのだ(劇中の千之の科白では、この歌を「グロリア」と云っている)。 [review] (ゑぎ) | [投票] | |
この世は所詮、御釈迦様の掌の上のお話と割りきってしまえば何でもできそうな勇気が沸いてくる。『小島の春』の夏川静江が母親役というのが象徴的であり、南原伸二は和製ジョニー・デップといった面立ちで格好よく、美輪明宏のミステリアスで異質な存在感はさすがだ。 [review] (TOMIMORI) | [投票] |
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