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汚れなき祈り (2012/ルーマニア=仏=ベルギー)
Dupa dealuriBeyond the Hills
[Drama]
製作 | クリスティアン・ムンジウ |
監督 | クリスティアン・ムンジウ |
脚本 | クリスティアン・ムンジウ |
原案 | タティアナ・ニクレスク・ブラン |
撮影 | オレグ・ムトゥ |
美術 | カリン・パプラ / ミハエラ・ポエナール |
衣装 | ダナ・パパルス |
特撮 | ダニエル・パルヴュレスク |
出演 | コスミナ・ストラタン / クリスティナ・フルトゥル / ヴァレリウ・アンドリウツァ / ダナ・タパラガ / カタリナ・ハラバジウ / ノラ・コヴァリ / ドル・アナ |
あらすじ | ルーマニアの孤児院育ちのアリーナ(クリスティナ・フルトゥル)はドイツの里親のもとで働いていたが、同じ孤児院で幼馴染のヴォイキツァ(コスミナ・ストラタン)に会いたくて、彼女のいるルーマニアの修道院を訪れる。修道院の厳格な生活に馴染めないアリーナはヴォイキツァに2人でそこを出て一緒に暮らすことを請うが、神父(ヴァレリウ・アンドリウツァ)の教えのもと、神に仕えることに満ち足りていたヴォイキツァは取り合わない。失望と絶望のなかでアリーナは徐々に心を病んでいくが…。2012年カンヌ国際映画祭、脚本賞・女優賞受賞のクリスティアン・ムンジウ長篇第4作。 (けにろん) | [投票] |
良く言えば通り一遍でないが悪く言えば未整理。現代の悪魔祓いという題材を得て尚ムンジウは撃つべき対象に躊躇してる。女2人の関係の特異性が抽出され過ぎ、教会という体制は後景に退いた。ただ、ラストを筆頭に描写の即物感が醸すクールネスが堪らん。 (けにろん) | [投票(2)] | |
我々日本人には修道院での悪魔憑き事件なんか知るべくもないが、何とまあ不幸な事件であることよ、と簡単に一言では片付けられないからこの映画は生まれたのだろうが、それにしても2時間半の長尺、確かにラストまでの切迫感・臨場感は見事の一言。 [review] (セント) | [投票(2)] | |
修道院とは、信仰のない者は救わない場所、来てはいけない場所、出て行ってほしい場所だということが徐々に判明してくる。私にはそれがショックだった(含『尼僧ヨアンナ』『エクソシスト』のネタバレ)。 [review] (寒山拾得) | [投票(1)] | |
シチュエーション劇であるのと同等にはキャラクタ劇でもある。齧歯類を可愛らしく漫画化したようなコスミナ・ストラタンとルーマニアの片桐はいりことクリスティナ・フルトゥルの対照造型を非対等な同性愛的/母子的関係で結合した点に物語の動力源が潜む。普遍と特殊の按配をどう評価するかは悩ましい。 [review] (3819695) | [投票(1)] | |
透徹したリアリズムで描かれる現代の愚行。そこには裁かれるべき悪意とともに「愛おしい」擁護されるべき共通意識も介することはない。悪魔祓いもまた現代社会の構造と連動する人間社会の歪みと見做されるために、クリスティアン・ムンジウも批判や無闇な肩入れもできないのだ。『エクソシスト』のアナクロニズムにならば、如何様にも人は賛意や罵言を操れるものを。 (水那岐) | [投票(1)] |
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