[あらすじ] いちご白書(1970/米)
映画を見終った人むけの解説です。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
以下はネタバレ
*原作者は当時19歳の現役学生であったが、現在も反体制でいるのか、それとも「髪を切って」体制側にいるのか不明である。
*バフィ・セント・メリーの歌う主題歌「サークル・ゲーム」もそこそこのヒットを記録してはいるが、本作品から生まれた大ヒット作が75年度の荒井由美作詞作曲の『いちご白書をもう一度』。恐らく2度と陽の目を見る事がなかったであろう本作品を奇跡的に名作に押し上げてしまった功罪をも併せ持つ。
*まったく余談であるが、「♪♪就職が決まって、髪を切ってきた時、もう若くないさと君に言い訳したね♪♪」はユーミン本人も認めているように、通常は就職面接の前に髪を切るべきであろう。
*しかし、本作品が音楽史に残した最大の功績は、クライマックスの体育館に立て篭もった学生たちが手と床とを叩きながら合唱するシーンとされる。曲は
突入する警官隊に殴られ、怒号と悲鳴が錯綜する中で歌われるこの曲は催涙弾の噴射とともに突如途切れ、一切のBGMが無くなった静寂のドキュメンタリータッチでラストシーンを迎える。
*ラストは当時としては斬新な手法で撮られ、70年カンヌ映画祭審査員賞をも受賞する一因になるが、後年にTBS製作の『3年B組金八先生』の加藤(直江喜一)が職員室を破壊し、警官隊に連行される有名なシーンで完全にパクられてしまった。因みにこの時のBGMは中島みゆきの『世情』であり、またしても余談ではあるが、放映日翌日のレコード店の店頭では曲名が分からず「♪♪シュプレヒコールの波〜♪♪」と歌う輩が全国に出現し、当然の事ながら全国で在庫不足によるパニックが引き起こされた。
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