[コメント] 櫻の園(1990/日)
原作があるとは言え、細かい演出や台詞が物凄くリアルで、男の人がここまで表現できるのかと驚きました。そう、女子高の上澄みをすくって脚色したらまさにこんな感じです。
今だからこの映画を懐かしんでしみじみできるのかもしれません。 あの頃は、世間と隔離されたようなあの空間の中で苦しんだりしていましたが、今は良い思い出だなあと振り返ることができます。そして、杉山つみきみほのように、反発しながらもどこかその空間を好きだったりしたんですね。
なつかしいなあ・・・しみじみ。
(追加レビュー) 原作(漫画)を読みました。比較する必要は全く無いと思いますが、他の方のレビューでも引用が多かったので感想だけ書いておきます。
漫画もいいですね、じんわりきました。
しかし私の感覚では、漫画の方は、男女混在の環境で描かれた女性の性(サガ)について秀逸に表現されています(女性の対比対象を男性とし、女性の男性に対する視点をもとに、自身を描きだす)。「女子校」というのは、ひとつのモチーフとして使用されたのでしょう。映画の方は、あくまでも女性が女性を見る視点で描かれていました。女子校(女性)特有の「臭さ」(あくまでも臭う)と(男女混在の世界を自然と捉えるならばこういう言い方→)「不自然感」がよく出ていた気がします。それは女性が女性に憧れることについてとか、そういうことではなくって、とにかく「臭い」です(うーん、難しい、言葉では表現しにくい・・)←この表現できない部分を、映画では上手く出している気がします。
同じ環境にいても個々で感じることは変わってくると思いますけれど、女子校に(浸かっていると自覚していず、いや、浸かるもんかと思っているにもかかわらず)振り返ればどっぷり浸かってしまっていた方は、こんな私と同じ感想を抱くのではないかと勝手に思っています。
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