[コメント] AKIRA(1988/日)
アニメ史上に残る作品だし、大友克洋一世一代の傑作だとは思うんだけど・・・
不思議と大友克洋とは縁がない。世代的にはモロ大友世代のはずなのに、なぜか本作を観たのは13年後の21世紀。原作すら読んでいない。アニメもマンガも嫌いではないのに、なぜか大友作品とは出会わなかった。
で、21世紀に観たこの映画、全く色褪せることなく、それどころか今観ても新鮮な映画である。とにかくシチュエーションの数々が常人の発想を超えており、複数のエピソードが次第に結びついていく辺りはスリリング。かつ絵も音も(音楽は芸能山城組だったのね)申し分なく面白い。
ただ、個人的には終盤がなあ。 話がむやみに肥大化していくのって、あまり好みじゃない。(正直、軍事衛星の辺りから引き始めた)
大友作品(特に脚本)は「中身が薄い」ともっぱらの評判。『MEMORIES』然り『メトロポリス』然り。マンガから推察するに(そうは言いながら意外と短編は読んでいたりする)、短編はワンアイディアで押し切り(ま、これは彼に限った事ではないが)、長編はやたら書き込んでいる。とすると、映画向きの中編は不得手なのか?もしそうだとしたら、大友克洋が奇跡的に生み出した一世一代のそして最初で最後の傑作になるかもしれない。(そんなことはない!という大友ファンの大合唱が聞こえてくる)
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