どうも、「お子様」受けが良くないようで、生まれた時から大監督のスピルバーグに、妙な「権威付け」をしている結果、「批判してみたい」症候群に感染しているらしい。 　かつて日本映画界全体が感染した、「黒澤明批判」と同根で、真実から目を背ける不毛の詐病。

　パニックや、ミステリー、アクションなんか、過程が楽しければ、それが真実。いかに心を素直にそこに向かえるか、それがすべてなのに、あら探しをしている時点で、映画が与えてくれる「魔法の力」の９割を自ら投げ捨てているようなもの。

　もっとも子供の頃から、刺激ばかりを追求するハリウッド映画を見続けて「リアリティー」を失った心には、心から現実感がないのかもしれない。

　この映画は、「戦争映画」であったことが、本当の勝因。