[コメント] 浮草(1959/日)
小津の文法にキャメラがワンショットずつ艶をつけていく。冒頭の村を廻る役者達の俯瞰やクライマックスで中村鴈治郎と京マチ子を引き裂く豪雨のショットは明らかに宮川のアイディアだと思われ、その珠玉の美しさにあの頑な小津がついに自分を譲っている。
それは二人の信頼の証であり、この逸品が小津作品であり宮川一夫作品でもあるという日本映画としての最高の贅沢さの証でもあるのだ。
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