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[コメント] 秋刀魚の味(1962/日)

やたらツンツンしている岡田茉莉子と、ゴルフ道具を買わせてもらえなくてふて寝する佐田啓二の他愛ない夫婦喧嘩も良いし、笠智衆中村伸郎がその場にいない友人の北竜二を勝手に死んだことにしてしまう会話シーンはなんだかシュールでさえある。
太陽と戦慄

「淡々としていて何も起こらない映画」という表現があるが、これは明らかにおかしい言葉で、どんな映画でも何かしらの出来事は起こっているはず。問題なのは、起こる出来事の大小と映画の面白さとはあまり関係がないという点で、どんな小事件でも演出次第でいくらでも面白くなるのが映画なんだと思う。「秋刀魚の味」を観ると、小津安二郎は些細な出来事を物凄い緊張感で描いているのがよく分かるのだが、ただ同じことの繰り返しのような間延びした会話がどうしてこんなに面白いのか謎ではある。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (6 人)ぽんしゅう[*] 3819695[*] モノリス砥石 けにろん[*] 緑雨[*] ナム太郎[*]

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