[コメント] それでもボクはやってない(2007/日)
コメディには2種類ある。
「みなさん、笑って下さい。」というものと、
「みなさん、笑えますか。」というもの。
後者は、日本では非常に少ない。海外ではチャップリンをはじめ多いけど。
周防監督は非常に高度なコメディを作りました。さすがです。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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なぜ今までこのような裁判の現状を、我々は識る機会がなかったのか。恐ろしいことですよこれは。
冤罪、特に証拠というものが残りにくい痴漢冤罪について、早く法的に何とかしないと。もちろんその行為をする人間が一番悪い。でも濡れ衣で疑われたら、ほとんどどうしようもない、この映画のような現状では...
この主人公の青年、この位の年頃なら例えば携帯電話とか、パソコンとか、そういう機器を触るようなシーンが、2時間20分もある物語ならどこかに出てきていた筈。しかし彼はそういう、人間らしい普通の営みすらできないような環境に置かれてしまっていた。(パソコンはたしか、アパートにマックがあったようにみえたが、家宅捜索の刑事にいじられていた、それのみ。)
先にアメリカで試写をやったら、爆笑の渦だったそうな。訴訟国家に暮らす彼らは、 「おい、本当かよ!?」 「ありえねぇ、馬鹿みたい。」 彼らはこの映画を観てちゃんと笑えた。しかし映画で描かれた、まさにその国に暮らしている我々がなんと笑えない。
早くこの映画を観て笑えるように、何とかしてくれ!
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