[コメント] オズの魔法使(1939/米)
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公開当時から現在に至る迄アメリカの子供達の悪夢の源泉がこの映画の「西の魔女」だと何かの雑誌で読んだことがあるのだが、事実、私の子供達もこの映画を怖がって仕方がなかった。
マンチキン・ランドや黄色いレンガの道、或いは花畑のシーン等カラー映画史上最も美しい原色の色使いを持った映画の一つだと思うのだが、カンザスのモノクロからオズの国のテクニカラーに変わるカットでもっと色の氾濫を感じさせて欲しい、という気もする。フランク・モーガン演じる「オズ」自体にインパクトがないのも減点。とは云え、私とてオズの国から帰る際の「there's no place like home」のシーンは何度見ても涙を堪えられない感動を覚える訳で、MGMミュージカル史上の傑作であることは間違いない。
#フランク・モーガンなら『桃色の店(街角)』の店主マチェック役の方が余程印象的。
#ウィリアム・A・ウェルマンの史上名高い西部劇『牛泥棒/オックスボウ・インシデント』(1943)に西の魔女・マーガレット・ハミルトンが出ていて吃驚した。巻頭クレジットにはなかったが、見た瞬間「西の魔女」に間違い無い、と確信できる強烈さ。判事の家にいる家政婦役なのだが、主役のヘンリー・フォンダが驚くほどの怖い家政婦。ワン・シーンだけの登場だが、絶対に忘れられない印象を残す。
#ついでに云うと良い「北の魔女」を演じているビリー・バークは、ジョン・フォードの西部劇『バファロー大隊』(1960)の法廷シーンでメエ・マーシュと一緒に顔を見せていた。可愛いおバアちゃんになって。
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