[コメント] キャタピラー(2010/日)
渾身の力作ではあると思うが、例えば『鬼が来た!』や『血と骨』なんかと比べると決定的に物足りない。夫婦の憎愛が異形化していく過程と、「軍神」という空恐ろしき虚構との化合に今一歩の踏み込みの甘さを感じる。
原爆やBC級戦犯処刑の記録映像とキャプションを重ねる演出もイデオロギー色で邪魔するばかりでかえって底の浅さを露呈し、作品の輪郭をぼやけさせているように思える。
それにしても寺島しのぶという女優は稀有な存在だと思う。この世代であれだけの凄味と情念を表現できる女優は他に考えられない。
(評価:)
投票
| このコメントを気に入った人達 (5 人) | [*] [*] [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。