[コメント] 二十四の瞳(1954/日)
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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この皮肉が本当のヒューマニズムなんだろうね。一見上っ面のヒューマニストであるところが憎いね。
作品としては、戦前戦後を通じて変わらない先生と変わっていく世相、生徒とのかかわりの物語。先生は自分の力じゃ何もできないことを知っていて、生徒の側で一緒に泣いてくれるだけではあるが、それで充分なんだわな。解決型が良い教師ではないってことだよね。
モガだった大石先生は、体形も崩れてくるし、戦後は自転車も買えない、バスにも乗れないような経済状況になり、しまいにはバスも避けないといけなくなる。日に日に貧乏になっていくところが可笑しい。
今じゃ、ロケする場所もないし、子供二人を何ヶ月も映画に貸し出す親もいなくなってしまったし、年を追う毎に、日本全体が貧すれば鈍していく感じがするよ。バスも避けなきゃだしね。(笑)現在ではうけない分、もう撮れないオペレッタでもあります。
こんなに辛口な映画監督がこの作品の最中に主演女優と助監督をくつけるあたりも 空前絶後に可笑しい。生涯女優でありながら、おそらく不幸ではない(笑)世界唯一の女優の代表作であります。
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