[コメント] 希望の国(2012/日=英=香港)
この国では「自分で決める」ことがこれほどまでに希有なのだろう
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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「帰ろうよ」「どこに帰るんだ?」このやりとりは実際に避難している人たちにとってはたまらないだろう。“10分待とう”“一歩、一歩、いっぽ‥‥”劇中で多く繰り返されるこれらの言葉には色んなことを考えさせられる。
認知症の智恵子が現実から乖離しているようだけど、この国の多くの人が似たような情況にあるわけで「何がリアルなのか」ということを訴えてもいるように思えた。
TVからはミスリードするためのものしか流れてこないから意味が無い。警察は市民を守るためではなく権力を維持するためにのみ存在している。だから見るのをやめるし、検問も突破する。簡単に、あっさりと。
そして泰彦と智恵子の婚約指輪の話をするシーンが大好きだ。山中崇演じる役人の造形もとてもよかった。ああいう奴好きだなあ。
エンドロールの余韻でこそ泣ける作品だと思う。
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