[コメント] ミラクル・ワールド ブッシュマン(1980/南アフリカ)
この話の大事なところは、返しに行くのが「コーラの空き瓶」だってところだと思う。
コカコーラって言えばアメリカ文化の象徴的な存在。その象徴的な存在からこぼれ落ちたゴミである空き瓶。いわばアメリカを象徴するゴミを、大事に大事に送り届けるお話なわけですよね。
アメリカのゴミなんて、ニカウさんにとっても何の価値もない。でもちょっと待って。これって本当に「ゴミ」なの?こんな物をポイポイ捨てるの?そんな消費社会(=欧米的生活。日本も含めてね)との対比が、静かに、そして強烈に横たわっている作品です。
そんなテーマを持ちつつも、それを表に出し過ぎずに大自然の中のコメディに終止したのも、上品で好感が持てます。裸で暮らす人達の上品な物語ってとこですね。物に囲まれナイフとフォークを使いこなすばかりが上品じゃないんだよって言ってるみたいです。
あと僕以外で「ニカウさんの口まねをしようとして全くできなかった奴」、手を上げて下さい。
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