[コメント] ロッキー5 最後のドラマ(1990/米)
ロッキーとは映画史上稀に見る「地に足のついた」キャラクターではないかと思う。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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見ている観客にロッキーという人間、その人間性をきちんと理解させてきた結果の本作である訳で、それを過去の遺産の食い潰しと言ってしまえばそうなるのかもしれないが、考えてみたらこれほど主人公に寄り添った映画のシリーズってのはそうないのではなかろうか。主人公は同じでもその人柄などはどんどん脇にうっちゃられていくような、まずシチュエーションありきで後からそこに主人公をはめているようなシリーズというのはそれこそ星の数ほどあると思うが。『ダイ・ハード』とかね。好きだけど。『ダイ・ハード』。
そしてまたそれに呼応するようにシルベスター・スタローンも非常にいい。下手だとか言われもするが、中盤、自分の元を離れてタイトルマッチを行うトミーをテレビで観つつ、ついアツくなって自分も横のサンドバッグを殴るロッキーのシーン。カットもテレビの中から見てるロッキーとめまぐるしく変わる。そんな中トミーが勝利して喜ぶロッキー。カットが変わって少し落ち着いてポーリーと言葉をかわしながら椅子に座るその時、
ロッキーは右手の手首をさすっている。
言葉で書くと今までサンドバッグ殴ってたから当たり前に思うかもしれないが、恐らく現場では何テイクも撮っている訳で。殴っているシーンとその後のシーンは当然通しでは撮っていないと思う。そんな中こういう芝居はなかなかサラッとできるもんじゃない。
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