[コメント] ウエスタン(1969/米=伊)
誠実さに裏付けられた不遜さというレオーネの特質が最もよく現れた、『続 夕陽のガンマン』と並ぶ最高作。誠実さというのは全シーンをとことんまで面白くしようとする態度のこと。不遜さについては作品を見れば明らかだろう。たとえば、映画が始まって一時間経過してもほとんど物語が進んでいないという「あるまじき」語り方!
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映画を見終った人むけのレビューです。
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タイトルバックにおいてただの端役をものすごい存在感で演じるジャック・イーラムとウッディ・ストロード。ヘンリー・フォンダの徹底した悪役造型。エンニオ・モリコーネの音楽で散々じらした果てに一瞬で決着がつくフォンダとチャールズ・ブロンソンのガンファイト。土壇場で明らかになる過去の因縁。
クロースアップやフラッシュバックは映画にとって諸刃の剣であるし、必ずしもレオーネはその使い方がきわめて巧みだというわけでもない。それにもかかわらずここでのクロースアップやフラッシュバックはとてつもなく面白い。心拍数も血圧も限界値を突破しそうになるほど面白い。堪りません。
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