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[コメント] 少林サッカー(2001/香港)

チャウ・シンチーって誰かに似ていると思ったら、スピッツの草野マサムネに似ている……という余談は置いといて、ハリウッドはこの傑作を見習って、「正しいCGの使い方」を覚えろと言いたい。
STF

この傑作の素晴らしさを熱く語ったレビューは、自分があえて書かなくても、他の方がいっぱい書かれているので、ちょっと離れた話を。

外国ではとても人気があって、ドル箱スターなのに、なぜか日本では知名度がなく、公開されたとしても単館レベル……そんな「コメディ映画スター」というのが実はわりといるんですねえ。

例えば今だと、『リトル・ニッキー』『ビッグ・ダディ』のアダム・サンドラー、『ビッグ・ママス・ハウス』『ブルー・ストリーク』のマーティン・ローレンスが、ハリウッドの代表格だと思う。『オースティン・パワーズ』の続編以前のマイク・マイヤーズもそうでした。コメディエンヌでいえば、『キューティ・ブロンド』のリーズ・ウィザースプーンもこれに入ってくるでしょうし。他にもいると思いますが、これくらいにして。

とにかく、このラインナップに、香港の大スターとして、チャウ・シンチーもその中に入っていたワケですよ。『少林サッカー』がヒットするまでは!! 

だいたい、自分が言うまでもなく『不夜城』で有名な作家・馳星周が、チャウ・シンチー(周星馳)の大ファンで、彼の名前をひっくり返してペンネームを付けたなんてのはミステリファンなら誰でも知っているエピソードなわけで、それ以来、「チャウ・シンチー」って名前には引っかかるものはあったのですが。

いやもう、'96年の『食神』で「世の中に、こんなにくだらない映画があったのかっ!?」と衝撃を受け、それ以来ビデオで『008 皇帝ミッション』『0061/北京より愛をこめて!?』等を追いかけてさらにハマり、これはと期待した2000年公開の『喜劇王』は、単館(キネカ大森)公開にガックリきて、「チャウ・シンチー映画って、なんで日本でヒットしないんだろう…」と嘆いていたこのワタクシにとって、『少林サッカー』の日本ブレイクというのは、大変な感慨があるわけですよ!! そういう状況なので、彼の知名度が上がったうれしさはハンパじゃないですね。

そうそう、近年のチャウ・シンチー映画を観ていると、彼の「お約束」とゆーものが、この作品にもきっちり受けつがれていて、ニヤニヤさせられる部分もあるんですな。ン・マンタとの共演をはじめ、必ずブルース・リーのオマージュが入るとか、チョイ役に必ず出てくるヤツが決まっているとか。 その最大の「お約束」が、「美人女優を(特殊メイクで)ブスにする」とゆーもの。チャウ・シンチーって美人に恨みでもあるんかと思うくらい。『食神』ではカレン・モクが無惨なオバチャン顔になっていたり、『喜劇王』ではセシリア・チャンちゃんが、ケバいホステスメイクで笑いをとっていたり。そーしたら、そのカレン・モク&セシリア・チャンの両名が、この映画でもカメオ友情出演しているじゃないの! ヒゲ付きで!(爆笑) で、今回のヒロインであるヴィッキー・チャオ嬢の顔のイジくられ方はその集大成ですな。「吹き出物」→「ケバメイク」→「宇●人」の3段階あるんだもの。

今年からチャウ・シンチーファンになった皆さん、ゼヒとも、過去の傑作を順番にでも、堪能してあげてください! けっこう劇場未公開でビデオのみ、しかもシネスケに登録されていない作品も多いんですが… この大ヒットにより、日本未公開でずっと放置状態だった香港ヒット作『審死官』『家有喜事』『逃學威龍』あたりが、どんどん劇場公開されないかなと、秘かな期待も! クロックワークスさん、どーですか!?

(評価:★5)

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