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[コメント] カールじいさんの空飛ぶ家(2009/米)

歓迎できない。…僕が感じる違和感について。
TM

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







近年のディズニー映画にずっと感じていた違和感。「そうではないから、そうはいかないから人は苦しむし、また喜びもあるんだろう」っていう違和感。ストーリーや設定の中に巧みに刷り込まれた「嘘(と僕は感じる)」をさりげなく、しかし見事に打ち砕いてくれたのはピクサーの初期の作品群だった。しかし最近のピクサーにはそのディズニー映画とまったく同質の違和感を感じる。誤解のないように言えば、僕は設定上のフィクションそのものを否定しているわけではない。むしろ歓迎しているくらいだ。その設定をこっそりと掏りかえることに苦味を感じるのだ。

本作品では「老いる」ということ。そのどうしようもなさを書かないのは嘘だろう。どうしようもないからこそ、切なく、でも喜びもまた深い。本作のテーマを描くのにこのストーリー、この舞台装置は必要か?老人に常人以上のことをさせる必要があったのか?好きな会社だからこそ、あえて苦言を呈したい。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (7 人)テトラ ホッチkiss[*] 死ぬまでシネマ[*] Pino☆[*] おーい粗茶[*] のこのこ カルヤ[*]

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