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[コメント] アトミック・カフェ(1982/米)

カメラの前で閃光が炸裂する。衝撃波が地面を伝わり塹壕に待機している大勢の兵士の顔をなめる(この間ワンショット)。兵士たちは塹壕から這い出て、前進する。カメラがその先を追うと、そこには・・・・これは特撮でもCGでもありません。
ジョー・チップ

現実に目の前にあるキノコ雲と、大嘘を吹きまくる政府寄りメディアのギャップが凄まじすぎて笑うに笑えない。

現実を知りながら、事実を伝えなかった政府の厚顔。おかしいと思いながらもTVの前に座っていただけの国民の無関心。いわば無恥と無知が合わさって、こんな悲喜劇が展開されてしまいました。いや、もちろん現代の我々だって50年後の子孫から何言われるかわかりませんけどね。ただ、ことは年金問題とかのレベルではない。人類の存亡にかかわることですらこの程度の認識しかなかったことには唖然とさせられました。

この映画の戦略、それは事実を隠蔽しようとした映像のみでその隠蔽しようとした事実をあぶりだすこと。まさに逆転の発想と言えよう。

この映画に出てくる緊張感のない映像の裏で一体どんな悲劇が進行していたのか・・・

「第五福竜丸」「ビキニ環礁」「アトミック・ソルジャー」「ネバダ核実験」などで検索してみると良いでしょう。 敵対国に使用すれば人類の危機、使用しないで保有しておけば今度は自国民を肉体的、精神的にむしばむ。それが核兵器です。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (5 人)甘崎庵[*] tkcrows 荒馬大介[*] ペペロンチーノ[*] Myurakz[*]

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