だからスコセッシは意図的に、アムステルダムに復讐を果たさせなかったのだ、とわたしは思う。

あれは復讐ではない。ビルがアムステルダムの父にとどめを刺したように、アムステルダムがジョニーを楽にしてやったように、アムステルダムは致命傷を負ったビルを、誇り高き野蛮人をその誇りの元に死なせてやったのだ。あの一刺しは、これまでの愛憎の全てを込めた一刺しだった。この映画にドラマがないとは、わたしは全く思わない。

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ダニエル・デイ＝ルイスが素晴らしいのは言うまでもないが、レオナルド・ディカプリオが予想外に良かった。彼はこの映画でアムステルダムを演じることによって、やっと俳優としての少年期を終えることができたのだと思う。

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*注：これは《kiona》さんがあるサイトで仰っていた言葉です。