宮城千賀子の映画ファンのコメント
ゑぎのコメント |
初姿丑松格子(1954/日) | かつての鳴滝組メンバー滝沢英輔の時代劇。なんと溝川に浮かんだ提灯のカットがファーストカット。すぐさま山中貞雄の『人情紙風船』を思い起こしてしまう。確かにこの映画も全編に亘って無常感漂う作品だ。 [review] | [投票] | |
宮本武蔵 第三部 剣心一路(1940/日) | 稲垣浩の戦前版「武蔵」は現在では第一部が残っていないらしい。とても残念なことだ。本作は武蔵が馬喰の宿で蠅をはしでつかむ有名な場面からスタートする。この宿のセット、二階の廊下の穴が面白い。奇抜なセットの高低を活かした稲垣の演出と宮川一夫のカメラワークが見事だ。 [review] | [投票] | |
美徳のよろめき(1957/日) | ドラマの幼さに比して中平康のドライな演出の見事さ。それにしても下らないお話だなあ。三島の原作は未読だけれど、本当にこんな中途半端なメロドラマなのだろうか。ヒロイン・月丘夢路の夫役の三國連太郎が飄々とした存在感を示して忘れがたい。 | [投票] | |
織田信長(1940/日) | 斎藤道三の娘・濃姫の嫁取りから幽閉中の松平竹千代との交流を経て竹千代を今川へ引き渡すまでの若き信長が描かれるが、中盤までの信長と平手政秀とのやりとりが実に面白い。信長を演じる片岡千恵蔵の縦横無尽な暴れん坊ぶりもさることながら、平手政秀役・志村喬のヤキモキする様が上手い上手い。 [review] | [投票(3)] | |
宮本武蔵・一乗寺決闘(1942/日) | 実は私は大好きな市川春代が演じる吉野太夫見たさにこの映画を見たのだ。あの傑作『鴛鴦歌合戦』のお転婆な娘がどんな吉野太夫を演じているのだろうとワクワクしていたのだが、いやはや登場からなんとも堪らない妖艶な雰囲気で良いですよ。宮城千賀子のお通の印象など吹っ飛んでしまった。 | [投票] | |
河内カルメン(1966/日) | 鈴木清順らしいケレンみのある遊んだ演出がある中で吃驚するくらいオーソドックスかつダイナミックな画面造型が共存している。 [review] | [投票(3)] | |
歌ふ狸御殿(1942/日) | 本作はシンデレラを翻案した狸映画。主人公のお黒・高山広子は義理の姉・草笛美子と継母・豆千代の召使だ。お城の王子様が宮城千賀子で少々声に難はあるがルックスは極めて凛々しい男役。あと、河童の役で益田喜頓がコメディリリーフをつとめる。 [review] | [投票] | |
遥かなる国の歌(1962/日) | 野村孝の演出は実にスピーディ。特に中盤までは見事なリズムだ。後半はパンニングの多用等技巧にちょっと飽きてくるが、強引過ぎる展開を映画の画面で見せ切ろうという意志に溢れていて清々しい。また小林旭の面構えがいい。まるでジャック・パランスみたいだ。芸能プロの社長を演じる宮城千賀子はこの頃でも綺麗で吃驚。 | [投票] | |
すべてが狂ってる(1960/日) | これは聞きしに勝る傑作。冒頭、交差点の真ん中に禰津良子と中川姿子を立たせて会話をさせるカットで既に瞠目。全編に亘って映画を作る喜びが溢れている。 [review] | [投票(2)] |