★5 | モロ市川崑を連想させる冒頭。母と子の軋轢と融和を描くことを体裁として採っているが、寧ろ3代に渡る女系家族の数年間のクロニクルの緻密な状況描写にこそ興味があるらしいのも市川的だ。カメラアングルの切り方のセンスは随所で超絶に格好いい。 (けにろん) | [投票(4)] |
★4 | 役所、宮崎らのつつしみ深い好演と芦沢明子の陰影にあふれた撮影により、親子の葛藤が大仰にではなく日々の表層に滲む感情の機微として伝わってくる。久しく見かけなかった昭和の気品が薫る家族劇だ。特に樹木希林の老いの我執には温もりが漂い胸を打つ。 (ぽんしゅう) | [投票] |
★4 | 冒頭は小津の『浮草』のあの激しい雨のシーン(これはラストでシンメトリー化する)。唐突なベルイマンの『処女の泉』(話だけだが)といい、原田眞人はこの映画を何かオマージュっぽく集大成化しようとしているように見える。
[review] (セント) | [投票(4)] |
★4 | 21世紀の日本においても、CGなどを使わずにこれ程の昭和的風景が再現できるのだという、その事実に嬉しくなる。原田眞人はかつて在りし日の日本映画を現在に甦らせようとしたのだろうか。 (赤い戦車) | [投票] |
★4 | 湯ヶ島、世田谷、軽井沢…入念な考証に基づき昭和の風景と文化をしっとりと画面に定着させる一方、女性に囲まれた華やかな一族はアメリカのシット・コメディばりの軽妙な台詞の応酬でリズムを作り、 [review] (緑雨) | [投票(3)] |
★4 | テレビドラマに続く井上靖原作物を手がけた原田眞人。なんだ?新境地なのか? [review] (ペペロンチーノ) | [投票(4)] |