★4 | 正方形にちかい狭苦しいスクリーンに投影される、これも視野狭窄的な一個人のドラマ。サウルをひたすらに追い続けるカメラは、外側にぼやける惨たらしい光景すらも「我関せず」と見過ごして恥じない。得てして大き過ぎるスケールの惨劇に投入された者は、悪への憎悪や正義の希求ではなくこんな些事にちぢこまる方を選ぶものだ。彼の思いの深さは、それが示されたのちに十分に語られる。 [review] (水那岐) | [投票(1)] |
★5 | 昔懐かしスタンダード画面。カメラはサウルだけを追う。クローズアップ。彼とともに動く。望遠レンズで撮ったかのように彼の周囲はボケている。しかし、観客はそれが何を表わしているのかつぶさに気づく。それは人間が見てはならないものなのだ。 [review] (セント) | [投票(3)] |
★4 | ボヤける背景にハッキリと映る惨状。頼む、やめてくれ…。86/100 (たろ) | [投票(1)] |
★5 | 淡々と「仕事」に向き合うサウルが息子と対峙してから、目つきが変わる。その強い意志と緊張感にわたしもひっぱられる。息苦しい。ただただ気圧されて息苦しい。 [review] (jollyjoker) | [投票(1)] |
★3 | ダルデンヌ兄弟のような撮影に違和感がある。醜い光景を見たくなくでも見ざるを得ない、という生理をやんわり否定しているような品の良さが言外に醸し出され、衝撃を弱めている。 [review] (寒山拾得) | [投票] |
★3 | 主人公を中心に据え状況を限定的にしか示さない本作の手法は、確かに収容所の閉鎖性と拘束者の思考麻痺を表現して斬新だが、安易な恐怖映画が手持ちカメラの主観ショットを多用するのとどこか似ている。視線の強要は洗脳でもあり観客の想像力も限定してしまう。 (ぽんしゅう) | [投票(3)] |
★5 | 祝!オスカー受賞。暗いし、重いし、楽しい要素なんて一つもないし、それでもこの映画に出会えてよかったと思います。 [review] (プロキオン14) | [投票(2)] |