ミシェル・シモンの映画ファンのコメント
大列車作戦(1964/米) |
もし「A級アクション映画」なるものが存在するとすれば、まさにこれがそう呼ぶにふさわしい。一見「高尚」とも思えるテーマが設けられているが、それがアクションの興奮を阻害することはなく、作中人物の決死的な行動=アクションはそのテーマに深さと多面性を与えている。 [review] (3819695) | [投票(4)] | |
活劇部分の主役は運命のもと、愚直に、そして一心に山野を駆け抜けるSL。バート・ランカスターとポール・スコフィールドの間に割って入り、その存在感を誇示する。蒸気機関車という重厚で力強いメカが持つ人間臭さは、モノクロの世界によく似合う。 (ぽんしゅう) | [投票(3)] | |
価値の理解できないものの為に命を賭する抗戦の連帯と意気地を根底に湛えつつ、それでも個の対決に収斂していくドラマトゥルギーが完璧だが、縦構図とドキュメンタリズムを自在に操る演出とランカスターの身体性も尚等価で映画を成立させる。陶酔の調和。 (けにろん) | [投票(2)] |