★4 | 「あらゆる<らしさ>、あらゆる意味づけを欠いた、全く有り得ないような荒唐無稽(中略)このような形で実践された<映画>は、音楽のように真の抽象芸術となる」(ヒッチコック×トリュフォー映画術)本作の馬鹿げたミュージカル的狂騒は、上記の見事な実践例ではないだろうか。終盤の見事な空に心打たれる。枯葉は『暗殺の森』っぽい。 (赤い戦車) | [投票(1)] |
★5 | 史上稀にみる車や柵が無慈悲な扱いを受ける映画でありながら、結局慈悲の映画であるという妙。離れゆく家族と人生のどん底にありながらもその信念を曲げぬ夫婦愛、警笛と讃美歌という音をも含め、その落差に腹を抱えそして泣くフォードの恐るべき傑作。 (ナム太郎) | [投票(2)] |
★3 | 常識や常套のずれを笑うのがコメディだが、フォードの秩序破壊の手加減のなさは、ちょっと怖くなるほどだ。この激しさは、貧困や離散という惨状の痛みを180度裏返して描写した結果のようにも見える。老農夫に射したかすかな光明も、時の流れには抗えないだろう。 (ぽんしゅう) | [投票(3)] |
★4 | 良し悪しはあろうが、深刻などん底の話をコミカルな面に光を当てた戯曲作家(本作はその戯曲の映画化)ジャック・カーランドに人間的なたくましさを感じる。そして、ラストのあたりがフォード節か。 (KEI) | [投票(1)] |