★3 | ワン・プラス・ワン(1968/英) | 現在も活動中のイギリスのロックバンド、ザ・ローリング・ストーンズの名曲「悪魔を憐れむ歌(Sympathy for the devil)」のレコーディング風景とともに、ブラックパワーの革命を訴える黒人や、共産主義思想に傾倒する若者たちの姿を描いたドキュメンタリー。彼らが街じゅうに革命のスローガンをスプレーしたり、擬似映画の撮影にかかっていたりする一方、ストーンズのメンバーたちはスタジオの中で試行錯誤を繰り返していた。そしてこの曲は完成へと近づく。 | [投票] |
★3 | 子供たちの王様(1987/中国) | 1960年代の中国。当時の下放(都市の知識層青年を農村に送り、農業などの労働に就かせる)政策によって奥地の山村にやってきた青年(シェ・ユアン)が、さらに山奥にある学校の先生として赴任することになった。教えた経験などなく、右も左も分からない青年は、教科書すら生徒に行き渡っていないという状況にも戸惑いを覚える。それでも、青年は教科書に頼らない自由な教え方で、ワン・フー(王福、ヤン・シュエウェン)ら生徒たちの心を掴んでいくのだが…。 | [投票] |
★3 | アブラハム渓谷(1993/仏=ポルトガル=スイス) | 少女エマ(セシレ・サンス・デ・アルバ)は、早くからその美貌が称讃されていた。やがて成長したエマ(レオノール・シルヴェイラ)は、父親(ルイ・デ・カルバリョ)の友人の医師・カルロ(ルイス・ミゲル・シントラ)と結婚するが、もともと愛していなかった相手というのに加え、夜中の急患で妻を起こさぬよう寝室を別にする夫に虚しさを感じつつあったエマは、やがて彼女の周囲にいる男たちに近づくようになる。そしてエマにとっては、彼らの欲望を満たすことがまた自らの欲望ともなっていた。[187分/カラー/ヨーロピアンヴィスタ] | [投票] |
★3 | 動くな、死ね、甦れ!(1989/露) | 第2次世界大戦直後の極東ロシア・スーチャン。この町に住む少年ワレルカ(パーベル・ナザーロフ)は、学校のトイレにいたずらをして退学処分になる。その腹いせに、ワレルカは以前自分を殴った機関士に仕返しをしようとして、列車転覆の大事故を起こし、逃げるように町を出るが、ワレルカはそれをきっかけに立ち直るでもなく、どんどん不良への道を進んでいく。[105分/モノクロ/スタンダード] [more] | [投票] |
★3 | 夜の流れ(1960/日) | 料亭の娘・美也子(司葉子)は、料亭の板前・五十嵐(三橋達也)に密かな恋心を抱いていたが、五十嵐は、美也子の母で料亭の女将・綾(山田五十鈴)との関係が長く続いていた。しかし美也子はそれを知らない…。この美也子・五十嵐・綾の三者の関係が、料亭に出入りする若い芸者衆(草笛光子、水谷良重他)の生活と絡めて描き出される。[111分/カラー/シネマスコープ] [more] | [投票] |
★3 | コタンの口笛(1959/日) | 北海道・千歳の街外れにあるコタン(アイヌ集落)に、マサ(幸田良子)とユタカ(久保賢)の姉弟が、父親のイヨン(森雅之)と共に住んでいた。彼らはアイヌだというだけで、同級生からいわれない差別やいじめを受けている。そんな姉弟を支え、励ましてきた美術の先生(宝田明)が、絵の勉強のため教職を辞して東京に出ていくことになった。原作は当時まだ根強かったアイヌ差別を主題にした児童文学で、映画化された本作も各県の知事・教育委員会などから多数の推薦を受けた。 | [投票] |
★3 | 山の音(1954/日) | サラリーマンの修一(上原謙)は、妻の菊子(原節子)を差し置いて外に愛人(角梨枝子)を作り、菊子は、夫のそんな行動を知りつつも何も言わずに耐えていた。夫婦と同居する父・信吾(山村聰)は、そんな菊子をふびんに思い、いたわっていたのだが…。修一夫婦らが住む家のセットは、原作者・川畑康成が実際に住んでいた家を模して作られた。 | [投票] |
★3 | にっぽんのお婆あちゃん(1962/日) | 東京の片隅にある老人ホームで、ここに暮らす一人の老女(北林谷栄)がいなくなり、大騒ぎになる。彼女はその頃、浅草見物を冥土の土産にしようと家出してきたもう一人の老女(ミヤコ蝶々)と仲見世で出会っていた。二人は「これ以上生きていてもしょうがない」と諦念を込めて身の上話をしつつ、この日一日行動を共にする。 | [投票] |
★3 | ある映画監督の生涯―溝口健二の記録(1975/日) | 溝口健二監督の生い立ちから亡くなるまでを、関係者(大映社長永田雅一、脚本家依田義賢・成沢昌茂、女優京マチ子・浦辺粂子・入江たか子・木暮実千代・香川京子など)へのインタビューや、作品の解説などを通して描き出したドキュメンタリー。新藤兼人監督はかつて溝口組で美術などを担当しており、溝口は師に当たる。[150分/カラー/スタンダード] | [投票] |
★3 | 五辧の椿(1964/日) | 江戸のある有力な商家では、病に伏せっている当主を、娘(岩下志麻)が必死に看病していた。しかし当主の妻(左幸子)は夫を放ったらかしにして男遊びに明け暮れる毎日。ある日危篤に陥った父を、娘は母のところへ連れていくが、途中で息絶えた父を前にしても涙すら流さない母に、娘はついにこの母を屋敷もろとも焼き殺してしまう。そして、娘は父を死なせる元凶ともなった、母と関係した男たちを次々と自らの手で断罪していく…。 | [投票] |
★3 | 酔いどれ天使(1948/日) | 戦後の焼け跡の街で開業している酒好きの医者・真田(志村喬)のところに、闇市を取り仕切るヤクザ・松永(三船敏郎)が傷の手当てに来た。彼が肺病を患っていることを見抜いた真田は、ヤクザから足を洗って田舎で療養することを勧めるが、松永は取り合おうとしない。やがて、刑務所に入っていた松永の兄貴分・岡田(山本礼三郎)が街に戻ってきた。岡田によって松永が顔役の座を逐われるのと同時に、松永の病状も次第に重くなっていく。[98分/モノクロ/スタンダード] [more] | [投票] |
★3 | 愛と死をみつめて(1964/日) | 大阪の病院で知り合った道子(吉永小百合)と誠(浜田光夫)。実は道子は、何万人に一人という難病と闘っていたが、周囲にはつとめて明るく振舞っていた。誠は、そんな道子に好意を抱く。やがて誠は東京の大学に進み、道子と文通や電話を交わすようになるが、道子は自分の病気が決して治らないことを知る…。原作は不治の病で死んでいった少女と、彼女を励まし続けた大学生との往復書簡集。 | [投票] |
★3 | 青い山脈・続青い山脈(1949/日) | 田舎町の女学校の生徒(杉葉子)は、ふとしたことで知り合った旧制高校の学生(池部良)と二人でいるところを目撃され、男からだと装った偽手紙を同級生から送りつけられる。女学校の担任の島崎先生(原節子)は都会から来た進歩的な教師で、この偽手紙を書いた生徒を厳しく叱責するが、この話は保守的なこの町全体に広まってしまい、島崎先生を解任しようとする動きまで出る。島崎先生は、女学校の校医(龍崎一郎)や旧制高校の学生なども味方につけ、徹底的に争うことを決意する。[正編92分・続編91分/モノクロ/スタンダード] [more] | [投票] |
★3 | ひき逃げ(1966/日) | 国子(高峰秀子)の5歳になる息子が車に轢かれて死んだ。運転していたのはオートバイメーカーの重役・柿沼(小沢栄太郎)の妻(司葉子)だったが、若い愛人と一緒だったのが発覚するのを恐れて現場から逃げたのだった。この事故が、ちょうど新製品の発売を控えていた会社のイメージダウンになることを恐れた柿沼は、お抱え運転手を代わりに自首させる。損害賠償は示談になったが、運転手も裁判で罰金刑のみとなったのにやり切れない思いを抱いた国子は、やがて事故の目撃者の証言から事実を知る。そして国子は、息子を殺した真犯人に復讐すべく、柿沼家に家政婦としてもぐり込む。 | [投票] |
★3 | 午後の遺言状(1995/日) | 蓼科に避暑にやってきた大女優・蓉子(杉村春子)は、別荘番の豊子(乙羽信子)と共に静かに過ごしていた。そこへ、昔の舞台仲間だった登美江(朝霧鏡子)が夫(観世栄夫)に連れられてやってくる。痴呆が進行していた彼女は、時々正気に戻るたびに蓉子に会いたいと言うようになっていたのだった。こうして、4人はつかの間昔に戻ったかのような数日間を過ごすことになる…。主演の杉村・乙羽にとっては、この作品が遺作となった。[112分/カラー/アメリカンヴィスタ] | [投票] |
★3 | はたらく一家(1939/日) | 印刷工の石村(徳川夢声)の家は、子どもたちや老父母含めて11人の大家族。長男・次男・三男も働きに出ており、妻も内職をしているものの、それでも暮らしは楽ではない。そんな中、「家を出て勉強したい」と長男が言い出したため、一家の中に波風が立つ。安月給で使われ続けるより手に技術をつければ暮らしも楽になるということはわかっていても、長男に家を出ることを許せば下の子どもたちもそれに続くのは明らかだと考えた父は苦悩する。[65分/モノクロ/スタンダード] | [投票] |
★3 | 老親(2000/日) | 「女は結婚すると、ふつう親が四人になる」…。姑の介護のため、夫(榎木孝明)のいる東京から奈良にやってきた成子(萬田久子)は、姑が亡くなったのをきっかけに、自分の人生を楽しみたいと離婚を決意する。ところが、東京に戻ってきた成子を、他人になったはずの舅(小林桂樹)がなぜか奈良から追いかけてきて同居することに。しかし根っからの亭主関白だった舅は、自分一人では何もできず、お湯ひとつ沸かせない。さらに成子の実母(草笛光子)も倒れ、成子の気苦労は増すばかり…。 | [投票] |
★3 | 晩菊(1954/日) | 芸者上がりの四十女・きん(杉村春子)は、土地の売買や金貸しをして暮らしている。彼女から金を借りている昔の芸者仲間たちは、そんな彼女を「あの人は金だけが全てなのよ」という。そんなきんのところに、昔恋仲だった男(上原謙)から久しぶりに会いたいという連絡が入る。[101分/モノクロ/スタンダード] | [投票] |
★3 | シュウシュウの季節(1998/米=香港=台湾) | 1970年前後の中国では、都市に住む知識層の青年たちを農村に送って労働に就かせる「下放」と呼ばれる政策が行なわれていた。成都に住む少女シュウシュウ(秀秀、ルー・ルー)も家族のもとを離れ、ラオジン(老金、ロプサン)という名の男と共に田舎で馬の放牧に従事する。しばらくしたら成都に戻れると思っていたシュウシュウだったが、いつまで待っても本部からの迎えは来ない。やがて、既に他の者たちの帰還が始まっていて、それには党本部の許可証が必要であることを知ったシュウシュウは、やがて許可証欲しさに党の男たちと寝るようになる。 | [投票] |
★3 | 左利きの女(1977/独) | 主婦のマリアンネ(エーディト・クレバー)のもとに、夫(ブルーノ・ガンツ)が出張から帰ってきた。しかし長期にわたって夫のいない寒々とした生活に空しさを感じていたマリアンネは、夫に別居したい旨を告げる。そして息子と二人で家を出たマリアンネは、新しい生活に踏み込んでいく。 | [投票] |