Sigenoriyukiさんのコメント: 更新順
GOEMON(2009/日) | 普通に面白い。台詞ではなく人物の行動によって映画を進めていく。CGを用いた大きなアクションシーンになると素早いカット割やズーミング、スローモーションに無駄なカメラの動きが見られよろしくないが、それ以外の場面では基本的に古典的ともいえる構図や画面繋ぎが用いられている。小さなアクションは演出できている。これはちゃんと映画を勉強していなければ撮ることができないはずだ。 [review] | [投票] | |
バルジ大作戦(1965/米) | これは悪くない。こういう戦争大作映画は大規模なスペクタクルシーンに頼りがちであるが、ケン・アナキンは役者の細かい動作もちゃんと意識して演出している。だから面白い。シネマスコープ(正確にはシネラマか)を生かした奥行きのある画面や横移動も素晴らしい。 [review] | [投票(1)] | |
炎628(1985/露) | 多くのクローズアップにおいて役者が真正面=カメラの方を向いている。単純に解釈すれば観客に向けて問いかけているということなのか。 [review] | [投票(1)] | |
キャメロット(1967/米) | いや、これはよくできてる。ともすれば演劇的に成りがちな脚本をジョシュア・ローガンは見事に映画として撮り上げている。180分はちょっと長いけど。大量の蝋燭が灯された結婚式の場面の美しさはちょっと突出している。 [review] | [投票] | |
シンドラーのリスト(1993/米) | スティーヴン・スピルバーグのアクション演出を堪能する一本。ここでいうアクションとは銃撃シーンのような非日常的なものだけではなく、工場での労働やタバコを吸うなどの日常的な動作を含める。ひたすらアクションを描き人物の心理面はほとんど描かれないためあまり泣けない映画に仕上がっているのもこの監督らしい。 [review] | [投票(1)] | |
ミッドナイト・ミート・トレイン(2008/米) | カメラや写真、反射物や遮蔽物をうまく使った演出。こんな芸当を北村龍平ができたという事実には少し驚いた。ゴアシーンはCGを用いたワンカットで見せてくれるが、格闘シーンになるとやたらカットが多くなるのが良くない。この監督はアクションよりもホラーやサスペンスを撮るべきだ。(終盤電車の中で周囲にある人肉を切り裂きながらの戦いなんかは悪くない出来だが。) | [投票] | |
ゴジラ FINAL WARS(2004/日) | 一見はちゃめちゃなように見えながら実に丁寧に撮られている。それはこの手の映画で多用されがちな手持ちカメラによる画面の揺れが一切見られないことからも明らかだ。 [review] | [投票(1)] | |
荒神(2002/日) | アクションシーンより会話の方がよっぽど面白いから困ってしまう。チャンバラで刀がかちあった際に火花が飛び散る演出はマキノ雅弘『浪人街』を思い出すが恐らく何の関係もないだろう。 | [投票] | |
ラッツ(1983/伊) | 決して手を抜いて作られた作品ではない。美術と照明はしっかりしていてホラー映画らしい雰囲気はちゃんと作られており、クローズアップを多用して誤魔化すようなこともしていない。アルフレッド・ヒッチコック『サイコ』を想起させる場面もある。ヴィンセント・ドーンには根性がある。才能は無いかもしれないが。 | [投票] | |
女吸血鬼(1959/日) | 絵に描かれた女といい、死んだ女の似姿を追い求める天知茂のキャラクターといい、本作は明らかにアルフレッド・ヒッチコック『めまい』を意識している。が、内容的にはあまり関係ないか。地下の古城に侵入した際、画面が暗転し城の概観が段々現れるという演出が素晴らしい。照明の使い方も特筆すべきものがある。 | [投票(1)] | |
くノ一忍法(1964/日) | 背景美術はまるで描かれておらず画面の多くが闇に覆われていたり、セットは簡潔で非現実的なものになっている。恐らく低予算のためこうせざるを得なかっただと思われるが、単なる誤魔化しではなく却って幻想的な雰囲気を生み出すのに一役買っている。俯瞰の場面で時たま大和絵のすやり霞のような演出が成されているのも面白い。 | [投票(1)] | |
ゾンビ(1978/米=伊) | ゾンビ映画とは決して単なるホラー映画ではなくD・W・グリフィス直系の極めて真っ当なアクション映画なのである。 [review] | [投票(1)] | |
ブルー・スチール(1934/米) | ジョン・ウェインが『駅馬車』でブレイクする前に出演したB級西部劇の一本。確かにしょぼい西部劇かもしれないが当時のアメリカ映画の職人の確かな演出により55分間しっかり楽しめる出来に仕上がっている。こういう映画をちゃんと評価するべきだ。 [review] | [投票(1)] | |
続・荒野の用心棒(1966/伊=スペイン) | ぬかるんだ町は『シェーン』からの影響という意見もあるが、泥濘の量から考えると『スポイラース』や『アラスカ魂』などのアラスカを舞台にした西部劇を参考にしたのではないか。北のアラスカと南のメキシコがこんなところで繋がるというのも何とも面白い。 [review] | [投票(4)] | |
青天の霹靂(2014/日) | これは単に芸人としてのネームバリューに頼っただけではない、極めて真面目に演出された映画だ。劇団ひとりにはこれからもコンスタントに映画を撮ってほしいと思う。 [review] | [投票(2)] | |
2001年宇宙の旅(1968/米=英) | 難解とよく言われる映画だが、本当に意味不明なのはラストの10分間ぐらいなもので後の部分はちゃんと映画を見ていれば十分ストーリーは理解できる。モノリスが出てきた場面でのいかにもなおどろおどろしい音響効果はわかり易すぎてわらってしまいそうなほど。 [review] | [投票(6)] | |
あるアメリカ消防夫の生活(1903/米) | クロスカッティングうんぬんはどうでもいい。『大列車強盗』よりもよほど西部劇の萌芽を感じさせる見事なアクション映画だ。火災報知器で飛び起きた消防士がすべり棒を使っておりていく冒頭から息もつかせぬ展開。馬車が走る、ドアや窓を突き破る、はしごの昇降、これがアクションだ。手前で犬が歩いているところを、奥から馬車が出発していく場面はどう見ても『リュミエール工場の出口』だ。 [review] | [投票(1)] | |
大列車強盗(1903/米) | 初の西部劇という価値があるだけの凡作。列車の使い方が甘い。というよりこの映画に列車が本当に必要だったのかでさえ怪しい。別に銀行強盗とかでも良かったのではないのか。同じエドウィン・S・ポーター監督でも『鉄道のロマンス』の方がよほど立派な列車の映画だ。 | [投票] | |
白雪姫(1937/米) | 水の描写が素晴らしい。日本のアニメは基本的にリミテッドアニメーションであるためか、炎や煙は悪くないが水の描写はとても下手糞である。あのジブリですらここまでは無理だ。水に限らず液体(=常に変形し続けるもの)の描写はフルアニメーションが最も得意とするところであろう。とまあアニメーションは素晴らしいのだけれども映画としてみた場合は大した作品ではない。 | [投票] | |
ワイルドバンチ(1969/米) | クローズアップやスローモーションの多用、何が起こっているかわからないほど多いカット、と冒頭の強奪シーンは現代の駄目なアクション映画の演出そのものだ。この映画の罪は深い。というかこれに影響を受けた某中国人が悪いのか。 [review] | [投票(2)] |