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エピキュリアンさんのコメント: 点数順

★4タンゴ(1998/スペイン=アルゼンチン)ジャズのインタープレイが音列による言語であるように、タンゴの動きも、おそらく言語なのだろう、と思いながら、目がはなせなかった。タンゴを知らない自分には解読はできないけど、でも、そこに感情にすごく近い、会話というかコミュニケーションが成立しいてるのは分かる。なんていう美しい言語なのだろう、と胸が熱くなるのでした。[投票(1)]
★4ディナーラッシュ(2000/米)冒頭のハイスピードの美しくリアルな調理シーンで、それから起こる軋轢やエゴイズム、喧噪、痛みなどが、的確に予感されていてわくわくした。料理って、きれいに盛り付けられてマナーに守られて、いい子な顔つきになってるけど、じつは人間の欲望それ自体なんだよね。たぶんそのメタファーとしての厨房シーンが素晴らしい。でも、観る前に何か食べておかないとたいへん!(笑)。[投票(1)]
★4ピストルオペラ(2001/日)鈴木清順がこしらえて来たのは「見せ物」でしょう、「芸術」ではなくて。芸術を期待しちゃう人にはつらいのかもしれないけど、あたしはお祭りとか好きなので、これは楽しかったー。『カポネ大いに泣く』は脚本と清順節演出が馴染んでなかった感じだったけど、これは脳天気に楽しめました。娯楽はこうでなくちゃ。[投票(1)]
★4おっぱいとお月さま(1993/スペイン=仏)男が女を求める求めかたを、三つの年代で平行して描いたとても繊細な逸品。フランスへの複雑な嫉妬も混ざっていて幾重にも折り込まれた刺繍の様に豊かで楽しい。脚本段階では、かなり精神分析的で理屈っぽそうなのに、ビガス・ルナの演出だとすごい生理的になることろが、豊かで、好きです。[投票(1)]
★4ハモンハモン(1992/スペイン)だって、オリーブオイルで、泥だらけの足を洗うんだもん。そういう国なんだもん。ひりひりしているのに、ぬるぬるした気持よさを味わえる恋なんだもん。ざらざらしてても、その匂いを楽しめる粘膜なんだもん。悲劇も喜劇もそういう夾雑物があってこそ美しいんだもん。だって、ハモンハモンだもん。[投票(1)]
★4灰色の容疑者(1988/米)ゲイリー・オールドマン若いー!べートーベン歌いながらの殺人もいいけど、こういう何気ないキャラのなかにちょっと狂気がひかる弁護士のキャラもよかったー。ただ、ストーリーはあっさりし過ぎかも。しかしG・オールドマンほど、普通のラブシーンが似合わない役者も珍しい。いつも、なんか汗かいている感じだし・・。[投票(1)]
★4グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(1997/米)図式的といえば言えるけど、男の子が自分を発見するまでに出会う障害を、とても的確に象徴してあって、すごくいい物語りだとおもった。それに、台詞がとっても好き。役者ふたりが、自分たちが言ってみたい台詞を楽しみながらつっこんだ、って感じ。その次元でも、若々しくて気持がいい作品でした。[投票(1)]
★4オースティン・パワーズ ゴールドメンバー(2002/米)見終わったとき、すげー・・・としか言えなかった。やっぱり、やるなら徹底的にやらないと、だめだよね。1ミリもひるまずに下ネタにも低温なギャグにも向かって行くところが偉大。それにしてもM・マイヤーズの絶妙にフヌケな演技の「間」は、ぎりぎりで好き。[投票(1)]
★4プレッジ(2001/米)ストーリーの語り方が的確じゃない、と言われればその通りだけど・・・。ここに起こるような、ある約束のためにべつの約束を犠牲にしてしまう悲劇は、なかなか興味深い。約束って意志とは関係なく「発生」してしまうんですね、家族とかね・・。またベニシオの表情を観るだけでも価値があると思った。[投票(1)]
★4隣人は静かに笑う(1998/米)すべてを最後にもってきた映画ですよね。これが「普通」のエンディングだったらただのサスペンスものだったでしょう。私も一瞬凍り付いたけど、この映画はエンタテイメントを止めたんだよね。その勇気に1点です。でも、このエンディングを「意外性」を狙った娯楽と感じる人もいるかもね。いたら残念だけど。[投票(1)]
★4ギフト(2000/米)タブロイドぽい娯楽ホラーの器を借りて、じつは、すごーく魅力的な人々が沢山描かれていて、素晴らしい。ヒロインからして人より優れた所があるのに、自分に自信がなくて人から必要とされることを必要としている。だから人からの頼みを断れない(それが物語を推進させるんだけど)。一生忘れられないキャラがいっぱい![投票(1)]
★4アザーズ(2001/米=仏=スペイン)ほとんどが、スペインで撮影されたらしいことに拍手。セットでも良かっただろうね。ヒッチコックが『裏窓』を全部セットで撮ったように。「語り方」へのオマージュが沢山あって面白かった。あと、絶対に静かなところで見るべき。音で家を表現した初めての映画かも。[投票(1)]
★4ヒューマンネイチュア(2001/米=仏)物語を「どう語るか」ということへの挑戦として、昔のTVのソープオペラのようなチープなスタジオセットで撮ってるような「白けた感じ」を狙ったんじゃなかろうか?でも、すこし良くできすぎていて、ちょっと奥行きがでちゃったかも。でも、自然界は「狡い」という立場に大共感。[投票(1)]
★4フレンチ・コネクション(1971/米)なんといっても、寒いのに乾燥しているニューヨークの空気と光を、16ミリの荒い粒子のドキュメンタリーのように追いかけるカメラに、3点であります。望遠から深い深度でうごめく犯罪、って感じは、いまはもうクリシェかもしれないけど、やっぱ、ぞくぞくしちゃう。[投票(1)]
★4アルビノ・アリゲーター(1996/米)すばらしい導入。意外じゃないけどプラグマティカルな倫理観がフレッシュなエンディング。で、その途中が密室舞台劇なんだけど・・・。映画でやるだけの工夫は、あまり感じられなかった。脚本がすごくいいので、4点なんだけど。店の中の空間をもっと息苦しく感じるように撮るべきだった?[投票(1)]
★4ビューティフル・マインド(2001/米)世の中の役に立ちたい=自分は価値がある、という渇望に苦しむ人は、自分に価値がない、と思っているからなんだよね。天才でも、そうなのかー・・。ところで『インサイダー』で唇噛む癖だったのが、今度は親指で額を擦る癖に。こういうさりげないけど明確な演技が、ラッセル・クロウの真骨頂![投票(1)]
★4ショコラ(2000/米)大勢のなかで右へ倣えすることを拒む生き方への、悲しくも楽しい寓話。それぞれがそういう自分をどうしようもなくて、その孤独や孤立を癒す象徴としてチョコレートを使ったのが可愛くて良い。昔は催淫剤だったしね。でもフランスの田舎町なのに台詞が英語でデップがブルース弾くのには、ちょっとひいたけど(笑)。[投票(1)]
★4瀧の白糸(1933/日)オープニングの人力車横移動(だったと思う)シーンで、揺れるカメラと画質の悪さに忍耐を覚悟したが、まったくの杞憂。とくに現実と夢が交錯する橋のシーンの強烈な美しさ、裁判所のシーンの厳しい白とシンメトリカルで現代的な構図など、最後まで物語的にも美的にも素晴らしく面白い。無声? So what![投票(1)]
★4告発(1994/米)自分の国の過去の恥や取り返しのつかない事を、国際的な映画という商品にしちゃうとこが悔しいなあ。しかし終始カメラが鉄格子や天井を超えてクレーンやステディカムで動き回るのが、うっとうしいなあ、と思ってたら、これ、そうやってリアリズムを壊してないと、きっと重すぎるのかも。娯楽でなくちゃ見てられん。[投票(1)]
★4失われた週末(1945/米)アル中、犯罪者、浮気者、不倫、たかり、狂人、女装、40才も年の離れた恋・・・、ワイルダーって反社会的な存在を主人公やテーマに、しかし、最後は、希望を感じさせて終わらせる天才。彼にとってコメディやサスペンスは隠れ蓑だとおもう。ところで、天井のランプに隠した酒瓶を見つけるシーンの的確な美しさ!!!。[投票(1)]