コメンテータ
ランキング
HELP

エピキュリアンさんのコメント: 投票数順

★4プレタポルテ(1994/米)物語のある部分が、過去の映画やファッション業界のモードを受け継いでいる。ある役者が、過去の役柄や実在の人物都の関係のモードを担っている。というような重層性が、まるでミルフィーユみたいに層になってる作品。美味しいけど胃にもたれるように設計されている感じ。げふっ、美味しかったー。[投票]
★2サベイランス/監視(2001/米)同僚のコに助けを求めるとき、突然噴水みたいなとこにいるのに、ズッコけた。いつデートに誘ったの?いつそんなに仲良くなったの?でも、きっと編集ですごくもめた証拠な気がする。演出と撮影と編集が上手にまとめられないヘタクソなテレビドラマのクオリティ。[投票]
★5ジプシーのとき(1989/ユーゴスラビア)エミールのHP見たら、この人、バンドもやってるのね。だからあの哀愁と混沌が絶妙に混ざったパンク・ポルカみたいな音楽もコントロールできるんだ、と思った。やっぱ、人生を言葉や観念ではなく、身体で現実として受け止めるタフさと猥雑さと純粋さを、見るたびにエミールから教わってしまう。[投票]
★3コラテラル・ダメージ(2002/米)必要悪というか、担保としての損害というか、テロというのは実はその連鎖なのだ、というメッセージは、事象の核心を衝いているし、すごく面白いと思うのだけど。シュワちゃんがやると、娯楽色が強すぎて、リアルに感じないんだよなー。シュワちゃんは倫理的なつもりなんだろうけど・・。でも、現実の合衆国は、この連鎖にあっさり参加しちゃうのね。怖い・・。[投票]
★4マスク・オブ・ゾロ(1998/米)エンターテイメントをちゃんと追求すれば、やっぱり面白い、という見本のような作品だとおもいました。妻への愛、師弟の絆、男としての成長、真実の愛を発見するためのじゃじゃ馬・・。みんなステロタイプなんだけど、でも、典型を典型として正面からやられると、やっぱ、ぐっときちゃうもんだぜ。[投票]
★3ザ・ファーム 法律事務所(1993/米)米国の中西部の社会にただよう閉鎖性、排他性が、やっぱコワーイって感じで、楽しめるんだけど、だんだん、じつはそれって合衆国って国の本質なんじゃないか、って思えてきて、さらに寒くなった。大統領の気質の中心はこういう田舎の湿度なんだろーなー、といろいろ感じられて面白かったです。[投票]
★3未来は今(1994/英=独=米)いろんな映画のデジャヴで出来てるような感じ。いや、悪い意味じゃないんだけど・・・。体温の低いギャグが、ぎりぎり映画を進行させてゆく。こういうナンセンスな笑いは好きなんだけど・・・。ティム・ロビンスの背が高いところが、個人的には、どうしても納得がいきませんでした。[投票]
★3フロム・ヘル(2001/米=チェコ)ビクトリア朝の慇懃で淫猥な雰囲気を映像化するというチャレンジは買うけど、ストーリーと予定調和しずぎ。どなたかも触れてたけど『ロスト・チルドレン』には及ばなかった。でも、イアン・ホルムズは『エイリアン』以来の不気味さでちょっと好き。黒いコンタクトって、すげー表情かわるなー。[投票]
★4熟れた果実(1998/米)っていうか英文タイトルのポイントって(邦題は問題外の外だけど)、ちょっと違わない?愛されたことがないので人が愛せないビッチと、自分自身の問題ゆえに寛容である男と、あとはその中間にいる人々って感じ。このタイトルじゃなかったらもっと早く見てたな(特に邦題!)。いつも怒ってるリッチもいいな。[投票]
★3青い夢の女(2000/独=仏)雪のパリ、厳しくてきれい。撮影、原色の配置がやっぱベネックス。音、繊細でエロい。心理を謎のままにする慎みはさすが。氷のように冷たい喜劇は気持ちいい・・でも・・・なんか・・・ポランスキーを思い出してしょうがないんですが・・・『赤い航路』とか『テナント』とか。どこへ行こうとしてるのだろう・・・。[投票]
★3トレーニング・デイ(2001/米)正義のためなら人を殺してもいいんだ、っていう警察や権力サイドがもつ倫理を、身体でもういちど考えさせられるストーリー(それが狙いだろう)。もしアロンゾが正しければ俺もそこまでやるかも、と自分の倫理が試される。だからいい人の烙印が押された悪役が必要だったのね。でも、それだけなんだよね。あまりに予定調和。[投票]
★4モ’・ベター・ブルース(1990/米)成功したブルースなんて、四角い輪というか、目の覚めるような睡眠薬というか、そんな野暮な物語をスパイク・リーがつくるはずがない、と思ってたらやっぱりちゃーんと締めくくってくれた。いいブルースは悪魔に魂を売らなくちゃいけないもんね。でも親バカは永遠なり。ていうかソロは次の12小節へ、かな?[投票]
★3エビータ(1996/米)どアタマの二つの葬式シーンとフラッシュバックで、あ、展開上に何か問題があったんだな、って感じた。で、その通りだった。でも、大好きなダリウス・コンディの撮影が堪能できて、あたしゃ満足。『セブン』みたいなedgedなルックだけじゃなくて、古典的な絵もしっかり自分のものにしたコンディに拍手。[投票]
★4マネートレーダー 銀行崩壊(1999/英)金融版『博士の異常な愛情』って感じで、とても面白かった。内心気が弱い大胆さに行動がショートしてゆく性格を、ユアン・マクレガーが好演。部下のシンガポーリアンふたりの演技にも拍手を送りたい。軽いタッチで作ってあるのが何気なく泥沼に入ってゆく実話の怖さを良く表現していたと思う。[投票]
★2プルーフ・オブ・ライフ(2000/米)先週観たばかりなのに、観たこと自体を忘れてしまっていた。観ていて、夢中になるほど面白いわけでもなく、観たあとに何かのこる訳でもない。たぶん標準かそれ以上のスタッフが集められたであろうはずだが、なぜだろう・・・。ラッセル・クロウの実在感も大したものなのに・・・。決定的に失敗している。[投票]
★3バンディッツ(2001/米)「完全な人間はいない」ってのはビリー・ワイルダー師匠(とダイアモンド)作の台詞だけど、その視点から見ると善人も悪人もないぜ、っていうコメディを狙ったのでしょうね。いや、面白かったですけど・・。なぜか頭の中でファレリー兄弟と較べてしまって・・。なんかスマートすぎる?。D・スピノッティの撮影はチョー素晴らしいけど・・。[投票]
★5カオス・シチリア物語(1984/伊)もっとも好きな映画の一つなのに、書くのを忘れてた。カラスが運んでゆく物語たち。すべてのエピソードが、懐かしく、かつ新鮮。理性とか合理主義ではとらえられない「生」が、人間の奥に、でも日々の中にある、って感じ。カメラ、音、役者、構図すべてが素晴らしい。旅行みたいな感じで、もう5回は観た。[投票]
★4父 パードレ・パドローネ(1977/伊)風景(たとえばシチリアのあの景観)や出来事(たとえば山羊の乳を搾っていると起こること)や物自体(たとえば真空管)へのフェチズム。物語よりは、そのひとつひとつへの嫌悪や快感の流れ。言語学へ単語から始まったのは、そのためかも。だから、父(パードレ)・・・主人(パドローネ)なんだよね。[投票]
★5プリーチング(1997/英)愛と自由についての美しい作品。愛とか誠実とかの心の奥を探ってゆくと、我欲や支配欲、自己愛、それに滅私願望や自己実現、他者から認められたい願望などなど、真っ逆様な要素が複雑に絡み合っている。それを、こんなに正直に、かつ滑稽に見せてくれるなんて。『キラーコンドーム』以来の感動。[投票]
★4田園に死す(1974/日)渋谷にあった天井桟敷は子供の目にはわざとらしくて不快だったけど、寺山さんがワン・アンド・オンリーかつ強固なイメージの人なのが大人になって判った。亡くなる少し前に、やはり渋谷で小さなアパートの便所(トイレでなく、ね)を覗いていて逮捕された事件が「天然の天才」の苦悩に思えたっけ。[投票]