[コメント] シービスケット(2003/米)
私の心を捉えたのはレッドでもシービスケットでもなく、彼だった。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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レッドの父親。
愛する息子と離れ離れになってしまう時、彼は息子に本を託した。恐らく家財道具は全て売り払ってしまったであろう。今日食べる物にさえも困っていたであろう。だが、彼は息子のために決して本を手放したりしなかった。幼い頃に読み聞かせていたであろう「熊のプーさん」から人生の指針となるべき詩集まで。
父親としてたった一つ、これから苦難の人生を歩むであろう息子に託せる物として彼が選んだのは、ズダ袋に入れた数冊の本だった。
本を持っていたところで腹が一杯になるわけでもない。売ろうと思ってもカネになるものでもない。それでもこの場で本を息子に渡した彼を、心から尊敬する。
レッドが騎手として活躍する姿を、父親は何処かで見ることは出来たのだろうか。
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