[コメント] デビルマン(2004/日)
ホントなら「那須夫妻が滅びろ」と書きたかったんですが、まあ、監督が2005年春にホントに逝っちゃいましたからね。ご冥福をお祈りします。
原作マンガは未読ながら数々の悪評を目にしてきたために、ある種のものすごい期待をもってこの作品を迎えたわけだが、個人的には『キャシャーン』より良かったかな。恐らくそう思えたのは『キャシャーン』より時間が短かったからだと思うけど。
それにしても、何より脚本が論外。物語としての整合性がなっていない。デビルマン誕生直後に「運命が〜」と語られたときには、あまりにワケが分からなくて、まるで大どんでん返しでも喰らったかのような混乱が生じたよ。「あーあー」と一本調子に叫んでるだけの主演、いかにも腐女子が好きな関係の役で登場する双子の片割れ、元々そんなに好きじゃない酒井彩名を中心とした棒読みキャストによって恥ずかしげもなく語られる驚くほどセンスのないセリフにもびっくり。冒頭の誕生パーティーについてのやりとりは、たぶん強調したかったのであろう暖かい家庭のリアリティの欠片すらない。イジメの模様は野島伸司ドラマの時代を更に逆行したみたい。
それにしても「人間の愚かさ」を描こうとして(いたのだと仮定して)あんな中途半端な世界情勢と人間模様を描かれてしまうと、脚本家とそれにOK出した人たちの人格を疑ってしまうな。あんたたちは何十年も生きてきて、人間の何を見てきたんだ?って。
映画界って映画目指してるたくさんの若人が日の目を見る機会が少ないわりに、まともな脚本書けなくても監督の才能が無くても、メジャー大作撮らせてもらえるんですね。失望感と不信感は強まる一方です
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