[コメント] ロッキー3(1982/米)
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サンダーリップスことハルク・ホーガンと対戦することになった我らがロッキー。だが老ミッキーはトレーナーとしては異常な言動を見せる。「やめとけロッキー、殺されるぞ」「あの筋肉を見ろ、まるで恐竜だ」なんとプロレスラーの凄さ、異種格闘技戦におけるボクサーの不利を煽りまくるのである。ボクシング映画としては異常事態だが、この煽りは重要だ。
本物のショウマン、スーパースターっぷりを見せつけるホーガン。あのアポロが完全にかすむほどの勢いである。娯楽スポーツとはジェームズ・ブラウンを呼んで歌わせりゃいいってもんじゃない。ロッキーとともに観客を手のひらに乗せた試合をして「みせた」サンダーリップスの姿こそザッツエンターテインメント! 大盛り上がりの大混戦、試合はハチャメチャだったけどお客さんは大満足! 『ロッキー3』こそは娯楽スポーツの本質を描ききった、早すぎた傑作である。あの時代にこのホンを書いたスタローンは凄い。当時はその凄さがわからなかった。今ならみんなにも判る筈だ。
(参考文献・梶原一騎「プロレススーパースター列伝」)
追記
こののちハルク・ホーガンは本業でも大成功を続け、80年代のアメリカンプロレスを象徴するスーパースターとなった。2002年のレッスルマニアでは新時代のヒーロー、ザ・ロックとの時空を超えた対戦でメインを張った。スタローンも喜んでいると思う。ミスターTだって、この映画が縁でホーガンとタッグを組んだことがあるんだぜ!
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