[コメント] 恐怖のメロディ(1971/米)
ストーカーを「あっちの人」として描いていないことが魅力。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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主人公は途中からブチ切れていくが、監督のほうは最後まで彼女を魅力的な存在だと思っているんじゃないだろうか?っていうくらい、何と言うか、彼女をかわいらしく描いている。その偏執的なところも含めていじましいというか。こんなふうにストーカーを描ける作品ってもう二度と作れないんじゃないだろうか。
何度となく彼女に情を移してしまう主人公が、自殺未遂をしてしまう彼女を膝の上で眠らせる場面では、「おいまたか」とツッコミたくなるのだが、場面が暗転して、恐ろしく冷たい表情(最初肖像画のほうかと思ったくらい)のイーストウッドの顔のアップが闇から浮かび上がるシーンに繋っていく。憎しみに怒りをたぎらせ「もう勝手な真似はさせないぜ」という決意をしているのかと思ったら、同じ姿勢でまだ彼女に膝枕をしてやっていた!というシーンには度肝を抜かれた。こんな演出は誰も真似できまい。
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